初期研修医勉強会 担当:M先生
「SSI(Surgical Site Infection)について」
・CDCのガイドラインより定義
・術後30日以内に発生した手術関連の感染症
・人工物挿入手術については1年以内に発生したもの。
・切創部感染、臓器感染、体腔感染など。
・予防のために・・・気を付けることがいろいろあります。
・よく使われる抗生剤についてまとめてきました。
・「セファメジン」
・CEZ
・グラム陽性球菌。黄色ブドウ球菌(非MRSA)に効力あり。
・中枢移行性悪い。
・腸球菌、リステリアには効かない。
・「セフメタゾン」
・CMZ
・セファマイシン系。第二世代セフェムと同じ。
・嫌気性菌にスペクトルを持つ。
・飲酒によりジスルフィラム作用あり。
・VitK欠乏の副作用が報告されている。
・「フルマリン」
・FMOX
・オキサセフェム系。セファマイシン系とほぼ同じ。
・セフメタゾンとフルマリンの違いは?
→どちらもペプチドグリカン合成阻害。
→スペクトルはほぼ同じ。
→フルマリンの方が値段が3倍ほど高い。
・「メロペン」「フィニバックス」
・MEPM&DRPM
・カルバペネム系。広域スペクトル。
・ESBL産生菌、AmpC産生菌のfirst choise。
・効かないものに注意。
→MRSA、VRE、E.faecium、マルトフィリア、C.difficile、・・・
・バルプロ酸飲んでる人は注意。
→バルプロ酸の血中濃度低下、痙攣起こす可能性。
・「ダラシン」
・クリンダマイシン
・グラム陽性球菌、嫌気性菌、マイコプラズマなど。
・βラクタムアレルギーの人などに使う。
・壊死性筋膜炎では毒素産生抑制目的に併用される。
・偽膜性腸炎を起こしやすい。
・「バンコマイシン」
・VCM
・グリコペプチド系。MRSAに効力。
・Redman Syndrome
→急速静注でヒスタミン分泌、血圧下がって真っ赤になる。
→1時間以上かけて緩徐に静注。
・TDMしましょう。
・耳毒性、腎毒性に注意。
「ブレイク」
・自己紹介
・神崎郡福崎町
・神大医学部ラグビー部について
→iPS細胞の山中教授もOBです。
・ガンダム好きです。
→ガンプラ作ってます。
・各科のSSI予防の抗菌薬投与について
→表皮由来のGPCに対してはCEZを。
→口腔内嫌気性菌、腸内嫌気性菌が問題ならCMZを。
・抗生剤投与のタイミング
→皮膚切開の60分前に入れ終わる。
→駆血帯を使う手術は駆血帯使用前に。
・出血1,500ml以上出た場合は追加投与を。
・帝王切開では臍帯クランプ後に。
・手術後24-72時間以上は投与しない。
・腎機能悪い人は?
→CEZなら、CCr 20-50で8時間毎、CCr 20以下で16時間毎。
今日、どなたか先生が使われたようです。