2012年3月30日金曜日
心外とhANPと中央市民の3年間
麻酔科勉強会 担当:K先生
「心臓外科手術とhANP」
・術前よりCreが高かった症例のCABG
→hANP投与群でPOD3,4,7でのCreは有意に低値。
(Gen Thorac Caardiovasc Surg 2012 jan)
・腎機能障害のないCABG
→hANP投与群と非投与群の間で死亡率、RRT導入に有意差なし。
→Cre、CCrはhANP投与群でよかった。
→低用量hANPはCABGにおいて腎機能障害を防ぎうる可能性。
(Journal of American College of Cardiology 2009)
・hANPレニン、アルドステロン、アンジオテンシンを抑制する。
→RAS系を抑制する。
・メタ解析(Critical Care 2011)
→ANP、BNPのAKIに対する予防効果を研究した15のRCT対象。
→ANP、BNP:尿量増加、CCr増加、GFR増加。
→利尿薬使用は減少、Creも低値、ICU stay、入院期間も減少。
→ANPはCreピーク値を抑制、不整脈も抑制、RRT導入が減少。
→ANP、BNPは腎保護するかもしれない。
「中央市民病院での後期研修3年間」
・改めて自己紹介。
・好きな言葉「人は悲しいから泣くのではなく泣くから悲しい。」
・なぜ麻酔科医になったのか。
・3年間で印象深かったこと。
・エロモナスで大量喀血、血の海の中での挿管。
・出血素因のある患者さんの生体肝移植、出血45,000ml。
→RCC 98単位、FFR 56単位、PC 50単位、アルブミン96本。
→術後患者さんは元気にされてました。
→翌日、三宮で献血の勧誘を見て心が痛んだ。
・トリーチャーコリンズの抜管でCICV→気切。
・深夜にやってきた電撃性紫斑。
・99歳の緊急手術、プロポフォール2mlで導入したら血圧40台に。。。
・多発外傷にはFDL。安心のルート。
・迫りくる緊急手術の山。
・デュラパンはしませんでした。
2012年3月29日木曜日
AS、AVR、TAVI
麻酔科勉強会 担当:H先生
「AS、AVR、TAVI」
・ASの治療・・・手術、クスリ、バルン拡張
・手術:単独ASなら自覚症状が出現した場合
・クスリ:スタチンで弁口面積の減少度を抑制させる可能性。
→炎症を抑制するから?
・バルン拡張:合併症も多い。
・ASは無症候性でも進行性。
・自覚症状が出現した時は、すでに代償が破たんしている。
・手術の判断は?
→自覚症状が出現した時がタイミング。
→無症候性ならば保存的に。
→無症候性なら突然死が少ないから。(0.8%/年)
→生存率も悪くないから。(AR合併などは除く)
・AVRについて
・入院死亡率2.84%、比較的安全な心臓手術。
・高齢者に多く、合併症や全身状態によっては適応外になることも。
→severe ASの3-5割は保存的に診られているという報告も。
・無症候性severe AS
→5年間無事に経過できるのはわずか25%。
→無症候性severe ASも手術した方がいいのでは???
・TAVI(Transcatheter Aortic Valve Implantation)について。
・順行性にカテ入れる方法と逆行性に入れる方法、後者が多い。
・逆行性挿入(大腿動脈から入れる方法)の禁忌は?
→上行、弓部、腸骨動脈の石灰化病変きつめ、AFバイパス後など。
・心尖部アプローチ
→禁忌は心膜石灰化例、左室形成後など。
・PARTNER trial(NEJM 2010)
・AVRの適応がない人たち。TAVI vs 何もしない群の比較。
→TAVI群で30日以内の脳卒中、大動脈解離が多い。
→1年時では全死亡率下がった。
→NYHA3-4の心不全も少なくなった。
→再入院割合も減った。
・AVRの適応がある人たち。TAVI vs AVRの比較。
→30日以内の心血管イベントの発生はTAVIが多い。
→解離、冠動脈閉塞、AVブロックなど。
→ちなみにAVR群の合併症は出血、Afなど。
→1年時では全死、中枢神経合併症に両者有意差なし。
・結局TAVIの適応は?
→手術のリスク高い人
→80歳以上の高齢者
→合併症あり、Euro score 20点以上の人。
・60歳くらいの人なら、本人がTAVI希望でもAVRが好ましい。
「AS、AVR、TAVI」
・ASの治療・・・手術、クスリ、バルン拡張
・手術:単独ASなら自覚症状が出現した場合
・クスリ:スタチンで弁口面積の減少度を抑制させる可能性。
→炎症を抑制するから?
・バルン拡張:合併症も多い。
・ASは無症候性でも進行性。
・自覚症状が出現した時は、すでに代償が破たんしている。
・手術の判断は?
→自覚症状が出現した時がタイミング。
→無症候性ならば保存的に。
→無症候性なら突然死が少ないから。(0.8%/年)
→生存率も悪くないから。(AR合併などは除く)
・AVRについて
・入院死亡率2.84%、比較的安全な心臓手術。
・高齢者に多く、合併症や全身状態によっては適応外になることも。
→severe ASの3-5割は保存的に診られているという報告も。
・無症候性severe AS
→5年間無事に経過できるのはわずか25%。
→無症候性severe ASも手術した方がいいのでは???
・TAVI(Transcatheter Aortic Valve Implantation)について。
・順行性にカテ入れる方法と逆行性に入れる方法、後者が多い。
・逆行性挿入(大腿動脈から入れる方法)の禁忌は?
→上行、弓部、腸骨動脈の石灰化病変きつめ、AFバイパス後など。
・心尖部アプローチ
→禁忌は心膜石灰化例、左室形成後など。
・PARTNER trial(NEJM 2010)
・AVRの適応がない人たち。TAVI vs 何もしない群の比較。
→TAVI群で30日以内の脳卒中、大動脈解離が多い。
→1年時では全死亡率下がった。
→NYHA3-4の心不全も少なくなった。
→再入院割合も減った。
・AVRの適応がある人たち。TAVI vs AVRの比較。
→30日以内の心血管イベントの発生はTAVIが多い。
→解離、冠動脈閉塞、AVブロックなど。
→ちなみにAVR群の合併症は出血、Afなど。
→1年時では全死、中枢神経合併症に両者有意差なし。
・結局TAVIの適応は?
→手術のリスク高い人
→80歳以上の高齢者
→合併症あり、Euro score 20点以上の人。
・60歳くらいの人なら、本人がTAVI希望でもAVRが好ましい。
2012年3月28日水曜日
フィードバックカンファレンス
フィードバックカンファレンス 担当:A先生
「症例ふりかえり」
・整形外科の腹臥位手術
→tubeが抜けないように厳重に固定
→抜管時にテープを剥がしたところ、表皮剥離を起こした。
・テープリムーバーを使用する。
・愛護的に剥がす、など
・肝臓切除、術中突如血圧300台に。
→副腎表面からの止血にラジオ波を使っていた。
→熱が副腎深部に届いて内因性カテコラミンが放出されたため。
→表層はバイポーラーで焼いた方が。
・特に既往のない30代女性の婦人科手術
→手術開始時の血ガスで低カリウム。
→術中補充。
→さらに低カリ進行。
→多型性PVC多発。
→RonTからVFに。CPR、蘇生。
→急速に進行した低カリの原因は不明。
・「術中心停止について」
・全ての原因:0.058%、麻酔が原因:0.0038%
・MI、coronary系トラブル 6.8%、不整脈 7.2%、PE 1.6%
・麻酔が原因のもの
→気道系(換気、CICV)、クスリ、循環血液量不足、CV合併症。
・指輪が抜けなかった患者さん。
・指輪をはめて手術すると・・・
→火傷のリスク、術後の浮腫で指が壊死するリスク。
・ひもを使った指輪の外し方。
・イソゾール静脈炎疑い
→イソゾール導入後、点滴ラインに沿って発赤。
→キシロカイン、ステロイド使用、軽快。
・呼吸器外科の手術
→術前診断では腫瘍。
→実は膿瘍。
→喀痰でガフキー(+)。
・麻酔科医は挿管時など喀痰暴露の可能性。しっかり予防を。
「症例ふりかえり」
・整形外科の腹臥位手術
→tubeが抜けないように厳重に固定
→抜管時にテープを剥がしたところ、表皮剥離を起こした。
・テープリムーバーを使用する。
・愛護的に剥がす、など
・肝臓切除、術中突如血圧300台に。
→副腎表面からの止血にラジオ波を使っていた。
→熱が副腎深部に届いて内因性カテコラミンが放出されたため。
→表層はバイポーラーで焼いた方が。
・特に既往のない30代女性の婦人科手術
→手術開始時の血ガスで低カリウム。
→術中補充。
→さらに低カリ進行。
→多型性PVC多発。
→RonTからVFに。CPR、蘇生。
→急速に進行した低カリの原因は不明。
・「術中心停止について」
・全ての原因:0.058%、麻酔が原因:0.0038%
・MI、coronary系トラブル 6.8%、不整脈 7.2%、PE 1.6%
・麻酔が原因のもの
→気道系(換気、CICV)、クスリ、循環血液量不足、CV合併症。
・指輪が抜けなかった患者さん。
・指輪をはめて手術すると・・・
→火傷のリスク、術後の浮腫で指が壊死するリスク。
・ひもを使った指輪の外し方。
・イソゾール静脈炎疑い
→イソゾール導入後、点滴ラインに沿って発赤。
→キシロカイン、ステロイド使用、軽快。
・呼吸器外科の手術
→術前診断では腫瘍。
→実は膿瘍。
→喀痰でガフキー(+)。
・麻酔科医は挿管時など喀痰暴露の可能性。しっかり予防を。
2012年3月26日月曜日
von Recklinghausen病と血管病変
ICU勉強会 担当:S先生
「ICUカンファレンス」
・POD7での急激なCK上昇、高体温。
→悪性高熱?横紋筋融解ならどこ?腸管?
・SMA出血→ACS→AKI→高カリ
・歯科治療→深部頸膿瘍→縦隔炎→膿胸→ope→麻酔導入後CPA→蘇生
「von Recklinghausen病と血胸」
・von Recklinghausen病
→神経線維腫症(NF)1型
→常染色体優性遺伝
→17番染色体長椀の欠損により生じる。
→頻度は1/3000くらい。
→骨、眼、神経、皮膚病変(神経線維腫、カフェオレ班)
・von Recklinghausen病の血管病変
→1-3%。
→自然血胸は世界で38例の報告(うち本邦26例)
→たまたま日本に多い?日本の発表が多い?
→ちなみに当院では2例。
→肋間動脈>鎖骨下動脈>内胸動脈>その他
→血管の起始部~近位からの出血が多い。
・なぜ血管病変?
→血管壁の脆弱性
→線維腫が血管の栄養血管を圧迫している
→紡錘形細胞の内膜内増殖
→腫瘍の直接圧迫、など。
・素朴な疑問
→神経、皮膚は外胚葉由来(NF1の病変主座)
→血管は中胚葉由来のはず。
→なぜ中胚葉由来の血管にNF1の病変が生じるのか???
・「三胚葉説」はもはや古い?
→神経系と中胚葉組織は共通の「体軸幹細胞」から分化する。
( Nature. 2011 Feb 17;470(7334):394-398)
→Sox2遺伝子のON/OFFとかなんとか。
・治療は?
→保存的治療の報告では2/9しか生存例がない。
→IVR?
・予後は?
→再破裂が多く、予後不良。
→コイリングや塞栓など治療処置により出血する可能性も。
麻酔科医ワーキングスペース
「ICUカンファレンス」
・POD7での急激なCK上昇、高体温。
→悪性高熱?横紋筋融解ならどこ?腸管?
・SMA出血→ACS→AKI→高カリ
・歯科治療→深部頸膿瘍→縦隔炎→膿胸→ope→麻酔導入後CPA→蘇生
「von Recklinghausen病と血胸」
・von Recklinghausen病
→神経線維腫症(NF)1型
→常染色体優性遺伝
→17番染色体長椀の欠損により生じる。
→頻度は1/3000くらい。
→骨、眼、神経、皮膚病変(神経線維腫、カフェオレ班)
・von Recklinghausen病の血管病変
→1-3%。
→自然血胸は世界で38例の報告(うち本邦26例)
→たまたま日本に多い?日本の発表が多い?
→ちなみに当院では2例。
→肋間動脈>鎖骨下動脈>内胸動脈>その他
→血管の起始部~近位からの出血が多い。
・なぜ血管病変?
→血管壁の脆弱性
→線維腫が血管の栄養血管を圧迫している
→紡錘形細胞の内膜内増殖
→腫瘍の直接圧迫、など。
・素朴な疑問
→神経、皮膚は外胚葉由来(NF1の病変主座)
→血管は中胚葉由来のはず。
→なぜ中胚葉由来の血管にNF1の病変が生じるのか???
・「三胚葉説」はもはや古い?
→神経系と中胚葉組織は共通の「体軸幹細胞」から分化する。
( Nature. 2011 Feb 17;470(7334):394-398)
→Sox2遺伝子のON/OFFとかなんとか。
・治療は?
→保存的治療の報告では2/9しか生存例がない。
→IVR?
・予後は?
→再破裂が多く、予後不良。
→コイリングや塞栓など治療処置により出血する可能性も。
麻酔科医ワーキングスペース
2012年3月23日金曜日
漢方とエビデンス
初期研修医勉強会 担当:T先生
「漢方とエビデンス」
・陰陽五行
・五臓
・東洋学的な診察
→切診、腹診、舌診
→虚実、気、血、水の状態を判断、使う薬の判断。
・一発で症状に対応する薬もある。
・若い女性:当帰芍薬散
・二日酔:五苓散
・夏バテ:清暑益気湯
・足のつり:芍薬甘草湯、など。
・飲み方は食前が基本
・名前によって、飲み方が変わる。
・○○湯:湯に溶かす。
・○○丸:そのまま。
・○○散:そのまま、または水に溶かして
・○○膏:塗る。
・漢方薬の副作用
→甘草は高血圧に注意。小柴胡湯の間質性肺炎は有名。
・急性期に使える漢方薬もある。
・慢性期の漢方薬は体質改善に効果あり。
→しかし専門知識が必要、その奥には怪しげな世界も。
・証、気血水から漢方薬を判断するのは難しい。
→ならば病名から漢方薬をチョイスできないか?
「ブレイク」
・自作PCの楽しみ。
・6枚スクリーン使ってます。
・メモリー16G、ネトゲがサクサクできます。
・将来の夢はMac天国を作り上げることです。
・大建中湯
→虚で腹中に寒、蠕動亢進して痛む場合に。
→治療効果に関する研究結果は出ている。
→予防は効果は?
→何にしろnが少ない。。。。
・半夏厚朴湯
→咳反射を改善、誤嚥を減らす可能性。
→認知機能障害がある高齢者の肺炎、肺炎関連死を減少させた。
・脳浮腫には五苓散。
・MRSA感染症には補中益気湯。
・褥瘡形成には十全大補湯
・褥瘡感染には排膿散及湯。
・怒りっぽい不安には抑肝散などなど。
・いろいろ本もあります。
・成分が雑多に入りすぎていて、アメリカではやめておこうという話になったらしい。
「漢方とエビデンス」
・陰陽五行
・五臓
・東洋学的な診察
→切診、腹診、舌診
→虚実、気、血、水の状態を判断、使う薬の判断。
・一発で症状に対応する薬もある。
・若い女性:当帰芍薬散
・二日酔:五苓散
・夏バテ:清暑益気湯
・足のつり:芍薬甘草湯、など。
・飲み方は食前が基本
・名前によって、飲み方が変わる。
・○○湯:湯に溶かす。
・○○丸:そのまま。
・○○散:そのまま、または水に溶かして
・○○膏:塗る。
・漢方薬の副作用
→甘草は高血圧に注意。小柴胡湯の間質性肺炎は有名。
・急性期に使える漢方薬もある。
・慢性期の漢方薬は体質改善に効果あり。
→しかし専門知識が必要、その奥には怪しげな世界も。
・証、気血水から漢方薬を判断するのは難しい。
→ならば病名から漢方薬をチョイスできないか?
「ブレイク」
・自作PCの楽しみ。
・6枚スクリーン使ってます。
・メモリー16G、ネトゲがサクサクできます。
・将来の夢はMac天国を作り上げることです。
・大建中湯
→虚で腹中に寒、蠕動亢進して痛む場合に。
→治療効果に関する研究結果は出ている。
→予防は効果は?
→何にしろnが少ない。。。。
・半夏厚朴湯
→咳反射を改善、誤嚥を減らす可能性。
→認知機能障害がある高齢者の肺炎、肺炎関連死を減少させた。
・脳浮腫には五苓散。
・MRSA感染症には補中益気湯。
・褥瘡形成には十全大補湯
・褥瘡感染には排膿散及湯。
・怒りっぽい不安には抑肝散などなど。
・いろいろ本もあります。
・成分が雑多に入りすぎていて、アメリカではやめておこうという話になったらしい。
2012年3月21日水曜日
Echocardiography
麻酔の問題集 担当:H先生
「Echocardiography」
問題1:前負荷の指標となるものは?・・・CVP、PCWP、TEE、SvO2、尿量
・CVPはいろいろなパラメーターの影響を受ける。
・尿量は前負荷が減っても保たれることが多い。
・TEEによる左室拡張末期容積計測→前負荷の指標
問題2:心筋虚血の計測
・心筋虚血が起こると?
・Perfusion defect→拡張障害→局所壁運動異常→ECG変化→胸痛
・TEEにより拡張障害、局所壁運動異常がチェックできる。
・ECG変化までには数時間を要することも。
問題3:TEEでの胸部食道上行大動脈短軸像が有効な病態
・PE、上行解離、肺血流評価、ガンツの位置など。
「ブレイク」
・TEE講習会@東京に参加してきました。
・思ったより会場がゴージャスだった。
・エコーの原理はやっぱり難しい。
・基本的な内容が多く、初学者にはありがたかった。
・異常に見える正常構造物は、実物画像を見れてよかった。
・LVADが熱い。
・3Dには結構な時間を割いていた。やっぱりMRが多い。
・スライドと配布資料がバラバラでわかりにくかった講義も。
・そもそもわからせる気のなさそうな先生の講義も。
問題4:左室収縮機能評価
・左室収縮能は前負荷、後負荷、心収縮力の影響を受ける。
・局所壁運動より収縮期壁肥厚に注目。
→局所壁運動はブロック、Pacing、テザリングなどの影響を受ける。
・見た目のEFで大まかな判断。
・MRがあると過大評価、ASがあると過小評価。
問題5:ベルヌーイの公式
・CVPとTRjetの速度から収縮期肺動脈圧を計算する問題。
研修医の先生。ファイバー挿管を経験しました。
「Echocardiography」
問題1:前負荷の指標となるものは?・・・CVP、PCWP、TEE、SvO2、尿量
・CVPはいろいろなパラメーターの影響を受ける。
・尿量は前負荷が減っても保たれることが多い。
・TEEによる左室拡張末期容積計測→前負荷の指標
問題2:心筋虚血の計測
・心筋虚血が起こると?
・Perfusion defect→拡張障害→局所壁運動異常→ECG変化→胸痛
・TEEにより拡張障害、局所壁運動異常がチェックできる。
・ECG変化までには数時間を要することも。
問題3:TEEでの胸部食道上行大動脈短軸像が有効な病態
・PE、上行解離、肺血流評価、ガンツの位置など。
「ブレイク」
・TEE講習会@東京に参加してきました。
・思ったより会場がゴージャスだった。
・エコーの原理はやっぱり難しい。
・基本的な内容が多く、初学者にはありがたかった。
・異常に見える正常構造物は、実物画像を見れてよかった。
・LVADが熱い。
・3Dには結構な時間を割いていた。やっぱりMRが多い。
・スライドと配布資料がバラバラでわかりにくかった講義も。
・そもそもわからせる気のなさそうな先生の講義も。
問題4:左室収縮機能評価
・左室収縮能は前負荷、後負荷、心収縮力の影響を受ける。
・局所壁運動より収縮期壁肥厚に注目。
→局所壁運動はブロック、Pacing、テザリングなどの影響を受ける。
・見た目のEFで大まかな判断。
・MRがあると過大評価、ASがあると過小評価。
問題5:ベルヌーイの公式
・CVPとTRjetの速度から収縮期肺動脈圧を計算する問題。
研修医の先生。ファイバー挿管を経験しました。
oncologic emergency
ICU勉強会 担当:U先生
「ICUカンファレンス」
・耳鼻咽喉科&形成外科のロング手術後の患者さん
・泌尿器&呼吸器&耳鼻咽喉科のロング手術後の患者さん
・小児科の入室が最近多い。
・腹水貯留→ACS→AKI→高K
「oncologic emergency」
・定義:癌の治療経過中の生命を脅かすイベント
→転移に伴う症状、治療の細胞毒性など。
→わりと定義は広い。
・チェックすべきこと
・癌の種類、stage、予後
・現在の治療は?
→根治を目指す?対症療法?緩和?
・癌救急、どんな疾患がある?
・突然死
・心タンポナーデ、PE
・失神
・SVC syndrome
・呼吸状態の悪化
・Tumore Lysis syndrome
・ケモが漏れた
・Cytokine release syndrome
・突然死の原因は?
・心膜、心筋メタ、伝導障害
→メラノーマ、bronchogenic carcinomaなど。
→非感染性血栓性心内膜炎
・放射線治療後の心外膜炎
・Chemoによる心筋障害
・PE:手術で頻度が上がる。
→ヘパリンワンショットはOK。
→持続は原疾患の診断がつくまでちょっと待つ必要も。
・呼吸:ARDSなど。
OBの先生が訪ねてきてくれました。
「ICUカンファレンス」
・耳鼻咽喉科&形成外科のロング手術後の患者さん
・泌尿器&呼吸器&耳鼻咽喉科のロング手術後の患者さん
・小児科の入室が最近多い。
・腹水貯留→ACS→AKI→高K
「oncologic emergency」
・定義:癌の治療経過中の生命を脅かすイベント
→転移に伴う症状、治療の細胞毒性など。
→わりと定義は広い。
・チェックすべきこと
・癌の種類、stage、予後
・現在の治療は?
→根治を目指す?対症療法?緩和?
・癌救急、どんな疾患がある?
・突然死
・心タンポナーデ、PE
・失神
・SVC syndrome
・呼吸状態の悪化
・Tumore Lysis syndrome
・ケモが漏れた
・Cytokine release syndrome
・突然死の原因は?
・心膜、心筋メタ、伝導障害
→メラノーマ、bronchogenic carcinomaなど。
→非感染性血栓性心内膜炎
・放射線治療後の心外膜炎
・Chemoによる心筋障害
・PE:手術で頻度が上がる。
→ヘパリンワンショットはOK。
→持続は原疾患の診断がつくまでちょっと待つ必要も。
・呼吸:ARDSなど。
OBの先生が訪ねてきてくれました。
2012年3月17日土曜日
University of California San Francisco体験記
麻酔科勉強会 担当:U先生
「University of California San Francisco体験記」
・UCSF
・全米麻酔科ラインキング1位(2005年)の名門
・722床、オペ室28室。他にも病院がある。
・アメリカの麻酔科医
・1年インターン、3年レジデント、1年フェロー、そしてスタッフ。
・UCSFの麻酔科医
・170人くらいいる。
・レジデントの年収は500万円くらいらしい。
・スタッフは2000万円くらいらしい。
・麻酔看護師も28人いる
・日勤麻酔科医の一日について
・シフトについて
・日勤、午後開始、夜勤の3系統。夜勤は5連続。
・時間外は一律75$
・休日も忙しい。
→ある休日の緊急手術
→肝移植(死体)、肺移植、腸壊死、分娩×5、整形、AAArupture
・レジデントのローテーション
・手術室、急性ペイン、慢性ペイン、ブロック、ICU、産科麻酔、・・・
・麻酔方法について
→リドカイン、プロポフォール、フェンタニル、ロクロニウムで導入
→心外ではエトミデートも使う。
→維持はセボまたはデス、フェンタニル。アルチバはない。
→リバースはネオスチグミン+グリコピロレート。
・硬麻は座位で入れる。
・IV-PCAはモルヒネやハイドロモルフォン。
・持続大腿カテはロピバカイン0.2%を5-8ml/h
・100kgオーバーの患者さんは普通。
・Difficult Airway
→グライドスコープ大活躍。
・みんな体がでかい。
→ラインも太目。
→子供で22G、大人はawakeで16G、心外は14G、A lineは20G
・毛深い人も多い。
・基本、「雑」な印象。。。。
→小学校でおそうじの経験がないから???
・硬膜外麻酔で血圧が下がったらエフェドリン25mg筋注。
→10分で効いてきて1時間くらい持つのでいいらしい。
・各科手術について
・心臓血管外科
→VAD、肺移植など週1ペース。
→INVOSは必ず貼る。
→維持はイソフルラン。人工心肺にイソの気化器がついてる。
→全例でアミノカプリック酸を使う。
→AD or DOA、ミルリノン、フェニレフリン、NADなどで離脱。
→SGカテ使わない。CVのみ。導入前に入れる。
・小児麻酔
→14歳くらいまではslowで導入。
→深麻酔科抜管が基本。
→チューブは基本カフあり。
→急性喉頭蓋炎はほとんどないらしい。
→みんなHibワクチン打ってるから。
・一般外科
→減量のための胃バイパス手術がけっこうある。
→乳房減量術も。
・整形外科
→脊椎が多い。1日7-8件。
→SEP、MEP使う。舌咬傷防止に気を使っている。
→THA、TKAは術後抗凝固するので硬麻はしない。
→THA:腰神経叢ブロック+脊麻にモルヒネ
→TKA:大腿神経ブロック+脊麻にモルヒネ
「ブレイク」・・・アメリカの手術室
・手術着のままみんな家に帰る。
・物品棚に自分や家族の写真を貼りまくっている。
・指輪は外さない。
・刺青ナース。
・頭に真っ赤な花をつけてムンテラする黒人心臓外科医
・診察台の上にあぐらをかいて座ってムンテラするドクター。
・麻酔中にポテト食べながらネットショッピングする麻酔科医。
・泌尿器科
→TUR-Btは日帰り全麻なので閉鎖神経ブロックはしない。
→尿道カテ不快なんて聞いたことがないらしい。
・移植外科
→とにかく速い。
→腎移植でドナー3時間、レシピ5-6時間。
→死体肝移植なら4時間。
→膵移植もやってた。
・産婦人科
→分娩する人の90%に硬麻が入ってる。
→レミフェンタニルのIV-PCA
→帝王切開の麻酔は?
・CSEAでやるのは200kgオーバーか合併症ありの人たち。
・脊麻はマーカイン+フェンタ+モルヒネ。
・全麻にするかもなので、必ず制酸薬を飲んでる。
・執刀前に抗生剤はショット。
・旦那が頭元にいて、妊婦さんを励ましてる。
・PONV予防はオンダンセトロン。
→乳房がでかすぎる人のための、持つところが短い喉頭鏡がある。
・急性期ペインチーム
→術後患者さんのすべての疼痛管理を担当する。
→休日も回診してIV-PCAの中身とかチェック。
・慢性期ペインチーム
→肥満で腰痛の人が多い。(痩せるのが一番の治療じゃないかと)
→硬膜外、ステロイド入り局麻など。
・ICU
→64床ある。
→JVDをなんか重視していた。
→体重は毎日チェックしている。
「University of California San Francisco体験記」
・UCSF
・全米麻酔科ラインキング1位(2005年)の名門
・722床、オペ室28室。他にも病院がある。
・アメリカの麻酔科医
・1年インターン、3年レジデント、1年フェロー、そしてスタッフ。
・UCSFの麻酔科医
・170人くらいいる。
・レジデントの年収は500万円くらいらしい。
・スタッフは2000万円くらいらしい。
・麻酔看護師も28人いる
・日勤麻酔科医の一日について
・シフトについて
・日勤、午後開始、夜勤の3系統。夜勤は5連続。
・時間外は一律75$
・休日も忙しい。
→ある休日の緊急手術
→肝移植(死体)、肺移植、腸壊死、分娩×5、整形、AAArupture
・レジデントのローテーション
・手術室、急性ペイン、慢性ペイン、ブロック、ICU、産科麻酔、・・・
・麻酔方法について
→リドカイン、プロポフォール、フェンタニル、ロクロニウムで導入
→心外ではエトミデートも使う。
→維持はセボまたはデス、フェンタニル。アルチバはない。
→リバースはネオスチグミン+グリコピロレート。
・硬麻は座位で入れる。
・IV-PCAはモルヒネやハイドロモルフォン。
・持続大腿カテはロピバカイン0.2%を5-8ml/h
・100kgオーバーの患者さんは普通。
・Difficult Airway
→グライドスコープ大活躍。
・みんな体がでかい。
→ラインも太目。
→子供で22G、大人はawakeで16G、心外は14G、A lineは20G
・毛深い人も多い。
・基本、「雑」な印象。。。。
→小学校でおそうじの経験がないから???
・硬膜外麻酔で血圧が下がったらエフェドリン25mg筋注。
→10分で効いてきて1時間くらい持つのでいいらしい。
・各科手術について
・心臓血管外科
→VAD、肺移植など週1ペース。
→INVOSは必ず貼る。
→維持はイソフルラン。人工心肺にイソの気化器がついてる。
→全例でアミノカプリック酸を使う。
→AD or DOA、ミルリノン、フェニレフリン、NADなどで離脱。
→SGカテ使わない。CVのみ。導入前に入れる。
・小児麻酔
→14歳くらいまではslowで導入。
→深麻酔科抜管が基本。
→チューブは基本カフあり。
→急性喉頭蓋炎はほとんどないらしい。
→みんなHibワクチン打ってるから。
・一般外科
→減量のための胃バイパス手術がけっこうある。
→乳房減量術も。
・整形外科
→脊椎が多い。1日7-8件。
→SEP、MEP使う。舌咬傷防止に気を使っている。
→THA、TKAは術後抗凝固するので硬麻はしない。
→THA:腰神経叢ブロック+脊麻にモルヒネ
→TKA:大腿神経ブロック+脊麻にモルヒネ
「ブレイク」・・・アメリカの手術室
・手術着のままみんな家に帰る。
・物品棚に自分や家族の写真を貼りまくっている。
・指輪は外さない。
・刺青ナース。
・頭に真っ赤な花をつけてムンテラする黒人心臓外科医
・診察台の上にあぐらをかいて座ってムンテラするドクター。
・麻酔中にポテト食べながらネットショッピングする麻酔科医。
・泌尿器科
→TUR-Btは日帰り全麻なので閉鎖神経ブロックはしない。
→尿道カテ不快なんて聞いたことがないらしい。
・移植外科
→とにかく速い。
→腎移植でドナー3時間、レシピ5-6時間。
→死体肝移植なら4時間。
→膵移植もやってた。
・産婦人科
→分娩する人の90%に硬麻が入ってる。
→レミフェンタニルのIV-PCA
→帝王切開の麻酔は?
・CSEAでやるのは200kgオーバーか合併症ありの人たち。
・脊麻はマーカイン+フェンタ+モルヒネ。
・全麻にするかもなので、必ず制酸薬を飲んでる。
・執刀前に抗生剤はショット。
・旦那が頭元にいて、妊婦さんを励ましてる。
・PONV予防はオンダンセトロン。
→乳房がでかすぎる人のための、持つところが短い喉頭鏡がある。
・急性期ペインチーム
→術後患者さんのすべての疼痛管理を担当する。
→休日も回診してIV-PCAの中身とかチェック。
・慢性期ペインチーム
→肥満で腰痛の人が多い。(痩せるのが一番の治療じゃないかと)
→硬膜外、ステロイド入り局麻など。
・ICU
→64床ある。
→JVDをなんか重視していた。
→体重は毎日チェックしている。
2012年3月15日木曜日
睡眠時無呼吸症候群
初期研修医勉強会 担当:M先生
「SAS(睡眠時無呼吸症候群)について」
・AHI:無呼吸低呼吸指数・・・重症度を反映
・SASのパターン
・①OSAS(閉塞性)
→気道閉塞によるもの
・②CSAS(中枢性)
→脳血管疾患など、呼吸中枢の異常によるもの
・③混合性
・日本には200万人くらいいる。1000万人いるかも。
・SASの概念
・顎顔面容積と軟部組織との相対比で決まる。
・骨格系の異常
→小顎、下顎の後退、咽頭が長い、歯がない、など。
・軟部組織系の異常
→軟口蓋が長い、巨舌、低位舌、扁桃・アデノイド肥大など。
・SASに合併する疾患
→高血圧、糖尿病、心筋梗塞など。
・SASの治療
①生活習慣の改善
→減酒、減量、禁煙、睡眠体位工夫、クスリを減らす、・・・
②内科的治療
→CPAP,アセタゾラミド、・・・
③外科的治療
→UPPPP(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)、扁摘、アデ切、・・・
④歯科的治療
→マウスピース
「ブレイク」
・引越し屋さんはどこがいいか?
・STOP-Bang Questionaire
→3項目以上当てはまるならOSAハイリスク
・周術期とSAS
・マスク換気困難、挿管困難の可能性
・機能的残気量低下、低換気になりやすい
・抜管後、上気道閉塞のリスク
・対策は?
・前投薬は避ける。
・意識下挿管も考慮。
・経鼻エアウェイの使用
・ファーラー位、
・筋弛緩薬は完全拮抗させてから起こす。
・PEEPの使用。
・完全覚醒させてから起こす。
・術後CPAP使用。
・・・
・SASの人は肥満が多い?
→47%の人は非肥満だった。
→AHI>30だと、30%が非肥満だった。
→女性に非肥満が多かった。
・CPAPの効果についての論文(Lancetの有名なやつ)
→CPAPすると心血管合併症が減少する。
「SAS(睡眠時無呼吸症候群)について」
・AHI:無呼吸低呼吸指数・・・重症度を反映
・SASのパターン
・①OSAS(閉塞性)
→気道閉塞によるもの
・②CSAS(中枢性)
→脳血管疾患など、呼吸中枢の異常によるもの
・③混合性
・日本には200万人くらいいる。1000万人いるかも。
・SASの概念
・顎顔面容積と軟部組織との相対比で決まる。
・骨格系の異常
→小顎、下顎の後退、咽頭が長い、歯がない、など。
・軟部組織系の異常
→軟口蓋が長い、巨舌、低位舌、扁桃・アデノイド肥大など。
・SASに合併する疾患
→高血圧、糖尿病、心筋梗塞など。
・SASの治療
①生活習慣の改善
→減酒、減量、禁煙、睡眠体位工夫、クスリを減らす、・・・
②内科的治療
→CPAP,アセタゾラミド、・・・
③外科的治療
→UPPPP(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)、扁摘、アデ切、・・・
④歯科的治療
→マウスピース
「ブレイク」
・引越し屋さんはどこがいいか?
・STOP-Bang Questionaire
→3項目以上当てはまるならOSAハイリスク
・周術期とSAS
・マスク換気困難、挿管困難の可能性
・機能的残気量低下、低換気になりやすい
・抜管後、上気道閉塞のリスク
・対策は?
・前投薬は避ける。
・意識下挿管も考慮。
・経鼻エアウェイの使用
・ファーラー位、
・筋弛緩薬は完全拮抗させてから起こす。
・PEEPの使用。
・完全覚醒させてから起こす。
・術後CPAP使用。
・・・
・SASの人は肥満が多い?
→47%の人は非肥満だった。
→AHI>30だと、30%が非肥満だった。
→女性に非肥満が多かった。
・CPAPの効果についての論文(Lancetの有名なやつ)
→CPAPすると心血管合併症が減少する。
2012年3月14日水曜日
Echo Round
TEE勉強会 担当:Y先生
「Echo Round」
・症例1 63歳女性
・MRに対してMVR施行
・post CPB:人工弁、PVL(-)、層流、mPG 1.1mmHg
・ICU帰室後、カテコラミン増量もアシドーシス進行
→鑑別疾患
・弁機能不全、左・右心不全、心タンポ、volume loss
・emergent TEE施行
・45°大動脈弁短軸像をちょっとひねったview
→IVC-RA間が狭窄、7mmくらい
→乱流発生
→右室は虚脱気味
・再開胸
→IVC-RA接合部の狭窄
→脱血管を抜いて縫合したところに糸を深くかけすぎたっぽい。
→組織浮腫(+)
→自己心膜patchで修復
→術後はIVC-RA 1.2cmくらいまで拡大。乱流は残った。
・「SVC/IVC cannulationの合併症」
・狭窄は率は低いが起こったら重大。
・急性IVC狭窄
→血行動態悪化、肝不全、腎不全
・症例2 56歳女性
・post AVR(Freestyle 23mm、subcoronary position)
・severe AS→Re-AVR
・TEE→弁の可動性低下、乱流あり。
・「post AVRの評価」
・弁の面積と相関するが、血流とは無関係
・低心拍出状態→圧較差減少→ASの重症度が過小評価となる。
・高心拍出状態→圧較差増加→ASの重症度が過大評価となる。
・Cardiac Outputの影響を受けにくいパラメーターは?
→EOA:連続の式から算出
・LVOTは円形であるという前提
・非対称性LVOTでは不正確となりうる。
・LVOTを過小評価するとAS重症度が過大評価となる。
DVI:LVOT peak V/AV peak Vなど。
手術室各室にあるリテラ。薬品はここから取り出します。
2012年3月9日金曜日
麻酔器、麻酔回路、気化器
麻酔科勉強会 担当:S先生
「麻酔器、麻酔回路、気化器」
・基本構造:麻酔器+呼吸回路
・Aestiva Workstationの内部構造
・笑気&酸素が気化器を経由して呼吸回路へ
→酸素フラッシュ回路は気化器をバイパス
・気化熱、比熱、熱伝導速度など
気化熱:1gの液体を気体にするのに必要な熱量
比熱:1gの物質の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量
→麻酔薬が気化する過程で麻酔薬の温度は低下する
→麻酔器内では比熱の大きな金属が必要
熱伝導度
→気化器内の温度を一定に保ちたい
→熱伝導度の大きな金属が使われる。
・いろいろな吸入麻酔薬の蒸気圧曲線
→セボは20℃で200mmHg
→飽和させると大気圧760mmHgでは26%
→飽和させると濃度高すぎる!!!
・可変式バイパス気化器
→気化器に入る回路と、バイパス回路がある。
・温度補正機構の仕組み
・バイメタル
→熱膨張率の異なる2枚の金属板を重ね合わせた構造
→温度の変化によって曲がり方が変化する性質を利用
・デスフルランについて
→飽和蒸気圧はセボの3-4倍
→MAC 6-7%
→一定期間に蒸発する量はかなり多い。
→使用量が多いので気化器の温度が下がりやすい。
→専用の外部熱源が必要
→だから専用の気化器じゃないと使えません。
・デスフルラン気化器
→100mlの担体ガスが流入するとデスフルラン833mlが流出
「ブレイク」
・大規模study名がだじゃれっぽい気がする。
→SAFE、ALIVE、ARREST、NICE-SUGAR
・首長族に挿管
・シーナ・アイエンガー「選択の科学」
・呼吸回路の基本構造
・ベローズ上昇式人工呼吸器
長時間手術、お疲れ様でした。
「麻酔器、麻酔回路、気化器」
・基本構造:麻酔器+呼吸回路
・Aestiva Workstationの内部構造
・笑気&酸素が気化器を経由して呼吸回路へ
→酸素フラッシュ回路は気化器をバイパス
・気化熱、比熱、熱伝導速度など
気化熱:1gの液体を気体にするのに必要な熱量
比熱:1gの物質の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量
→麻酔薬が気化する過程で麻酔薬の温度は低下する
→麻酔器内では比熱の大きな金属が必要
熱伝導度
→気化器内の温度を一定に保ちたい
→熱伝導度の大きな金属が使われる。
・いろいろな吸入麻酔薬の蒸気圧曲線
→セボは20℃で200mmHg
→飽和させると大気圧760mmHgでは26%
→飽和させると濃度高すぎる!!!
・可変式バイパス気化器
→気化器に入る回路と、バイパス回路がある。
・温度補正機構の仕組み
・バイメタル
→熱膨張率の異なる2枚の金属板を重ね合わせた構造
→温度の変化によって曲がり方が変化する性質を利用
・デスフルランについて
→飽和蒸気圧はセボの3-4倍
→MAC 6-7%
→一定期間に蒸発する量はかなり多い。
→使用量が多いので気化器の温度が下がりやすい。
→専用の外部熱源が必要
→だから専用の気化器じゃないと使えません。
・デスフルラン気化器
→100mlの担体ガスが流入するとデスフルラン833mlが流出
「ブレイク」
・大規模study名がだじゃれっぽい気がする。
→SAFE、ALIVE、ARREST、NICE-SUGAR
・首長族に挿管
・シーナ・アイエンガー「選択の科学」
・呼吸回路の基本構造
・ベローズ上昇式人工呼吸器
長時間手術、お疲れ様でした。
2012年3月8日木曜日
SSI対策
初期研修医勉強会 担当:M先生
「SSI(Surgical Site Infection)について」
・CDCのガイドラインより定義
・術後30日以内に発生した手術関連の感染症
・人工物挿入手術については1年以内に発生したもの。
・切創部感染、臓器感染、体腔感染など。
・予防のために・・・気を付けることがいろいろあります。
・よく使われる抗生剤についてまとめてきました。
・「セファメジン」
・CEZ
・グラム陽性球菌。黄色ブドウ球菌(非MRSA)に効力あり。
・中枢移行性悪い。
・腸球菌、リステリアには効かない。
・「セフメタゾン」
・CMZ
・セファマイシン系。第二世代セフェムと同じ。
・嫌気性菌にスペクトルを持つ。
・飲酒によりジスルフィラム作用あり。
・VitK欠乏の副作用が報告されている。
・「フルマリン」
・FMOX
・オキサセフェム系。セファマイシン系とほぼ同じ。
・セフメタゾンとフルマリンの違いは?
→どちらもペプチドグリカン合成阻害。
→スペクトルはほぼ同じ。
→フルマリンの方が値段が3倍ほど高い。
・「メロペン」「フィニバックス」
・MEPM&DRPM
・カルバペネム系。広域スペクトル。
・ESBL産生菌、AmpC産生菌のfirst choise。
・効かないものに注意。
→MRSA、VRE、E.faecium、マルトフィリア、C.difficile、・・・
・バルプロ酸飲んでる人は注意。
→バルプロ酸の血中濃度低下、痙攣起こす可能性。
・「ダラシン」
・クリンダマイシン
・グラム陽性球菌、嫌気性菌、マイコプラズマなど。
・βラクタムアレルギーの人などに使う。
・壊死性筋膜炎では毒素産生抑制目的に併用される。
・偽膜性腸炎を起こしやすい。
・「バンコマイシン」
・VCM
・グリコペプチド系。MRSAに効力。
・Redman Syndrome
→急速静注でヒスタミン分泌、血圧下がって真っ赤になる。
→1時間以上かけて緩徐に静注。
・TDMしましょう。
・耳毒性、腎毒性に注意。
「ブレイク」
・自己紹介
・神崎郡福崎町
・神大医学部ラグビー部について
→iPS細胞の山中教授もOBです。
・ガンダム好きです。
→ガンプラ作ってます。
・各科のSSI予防の抗菌薬投与について
→表皮由来のGPCに対してはCEZを。
→口腔内嫌気性菌、腸内嫌気性菌が問題ならCMZを。
・抗生剤投与のタイミング
→皮膚切開の60分前に入れ終わる。
→駆血帯を使う手術は駆血帯使用前に。
・出血1,500ml以上出た場合は追加投与を。
・帝王切開では臍帯クランプ後に。
・手術後24-72時間以上は投与しない。
・腎機能悪い人は?
→CEZなら、CCr 20-50で8時間毎、CCr 20以下で16時間毎。
今日、どなたか先生が使われたようです。
「SSI(Surgical Site Infection)について」
・CDCのガイドラインより定義
・術後30日以内に発生した手術関連の感染症
・人工物挿入手術については1年以内に発生したもの。
・切創部感染、臓器感染、体腔感染など。
・予防のために・・・気を付けることがいろいろあります。
・よく使われる抗生剤についてまとめてきました。
・「セファメジン」
・CEZ
・グラム陽性球菌。黄色ブドウ球菌(非MRSA)に効力あり。
・中枢移行性悪い。
・腸球菌、リステリアには効かない。
・「セフメタゾン」
・CMZ
・セファマイシン系。第二世代セフェムと同じ。
・嫌気性菌にスペクトルを持つ。
・飲酒によりジスルフィラム作用あり。
・VitK欠乏の副作用が報告されている。
・「フルマリン」
・FMOX
・オキサセフェム系。セファマイシン系とほぼ同じ。
・セフメタゾンとフルマリンの違いは?
→どちらもペプチドグリカン合成阻害。
→スペクトルはほぼ同じ。
→フルマリンの方が値段が3倍ほど高い。
・「メロペン」「フィニバックス」
・MEPM&DRPM
・カルバペネム系。広域スペクトル。
・ESBL産生菌、AmpC産生菌のfirst choise。
・効かないものに注意。
→MRSA、VRE、E.faecium、マルトフィリア、C.difficile、・・・
・バルプロ酸飲んでる人は注意。
→バルプロ酸の血中濃度低下、痙攣起こす可能性。
・「ダラシン」
・クリンダマイシン
・グラム陽性球菌、嫌気性菌、マイコプラズマなど。
・βラクタムアレルギーの人などに使う。
・壊死性筋膜炎では毒素産生抑制目的に併用される。
・偽膜性腸炎を起こしやすい。
・「バンコマイシン」
・VCM
・グリコペプチド系。MRSAに効力。
・Redman Syndrome
→急速静注でヒスタミン分泌、血圧下がって真っ赤になる。
→1時間以上かけて緩徐に静注。
・TDMしましょう。
・耳毒性、腎毒性に注意。
「ブレイク」
・自己紹介
・神崎郡福崎町
・神大医学部ラグビー部について
→iPS細胞の山中教授もOBです。
・ガンダム好きです。
→ガンプラ作ってます。
・各科のSSI予防の抗菌薬投与について
→表皮由来のGPCに対してはCEZを。
→口腔内嫌気性菌、腸内嫌気性菌が問題ならCMZを。
・抗生剤投与のタイミング
→皮膚切開の60分前に入れ終わる。
→駆血帯を使う手術は駆血帯使用前に。
・出血1,500ml以上出た場合は追加投与を。
・帝王切開では臍帯クランプ後に。
・手術後24-72時間以上は投与しない。
・腎機能悪い人は?
→CEZなら、CCr 20-50で8時間毎、CCr 20以下で16時間毎。
今日、どなたか先生が使われたようです。
2012年3月7日水曜日
CPRについて
麻酔の問題集 担当:H先生
「CPRについて」
第一問:BLSについての問題
・BLSはCBA(胸骨圧迫→気道→呼吸)の順番に。
・正常な呼吸でない場合は呼吸停止とみなす。
・市民・非熟練医療従事者はpulselessの確認必要ない。すぐCPR。
・胸骨圧迫が強調されるようになった。
→Reaの報告
→胸骨圧迫群のみ群、呼吸補助併用群を比較。
→生存退院率、神経学的予後に差がなかった。
・非心源性心停止、小児の場合は人工呼吸併用で予後改善。
・人工呼吸が全く否定されたわけではない。
→医療従事者なら30:2をしましょう。
第二問:ACLSについての問題
・蘇生薬剤の推奨度など。
・VF/pulselessVT→エピネフリン、アミオダロン考慮。
・PEA/Asistole→アトロピン不使用
・EtCO2モニターの使用推奨。
・パルスチェックのタイミング
・ROSC後の管理など。
・アミオダロン/ニフェカラント/リドカインそれぞれ。
・経気道投与量。
第三問:CPR中の生理
・CPR中は脳と心臓に血液がシフトする。
・EtCO2モニターの役割
→食道挿管のルールアウト
→胸骨圧迫の質の評価
→ちなみに当院救急外来でも使えるようになりました。
第四問:いろいろ問題
・子供のCPAについて
・除細動のエネルギーについて。二相性、単相性。
・脳血流の自動調節について
・軽度低体温について
・心拍再開後のintensive careについて
・呼吸:過換気、過剰酸素化を避ける。
・循環:輸液、クスリ、デバイス、PCIなど。
・低体温:12-24時間、32-34℃
・痙攣予防
・血糖コントロール
・NSE神経特異エノラーゼ、S100-bとか。
「CPRについて」
第一問:BLSについての問題
・BLSはCBA(胸骨圧迫→気道→呼吸)の順番に。
・正常な呼吸でない場合は呼吸停止とみなす。
・市民・非熟練医療従事者はpulselessの確認必要ない。すぐCPR。
・胸骨圧迫が強調されるようになった。
→Reaの報告
→胸骨圧迫群のみ群、呼吸補助併用群を比較。
→生存退院率、神経学的予後に差がなかった。
・非心源性心停止、小児の場合は人工呼吸併用で予後改善。
・人工呼吸が全く否定されたわけではない。
→医療従事者なら30:2をしましょう。
第二問:ACLSについての問題
・蘇生薬剤の推奨度など。
・VF/pulselessVT→エピネフリン、アミオダロン考慮。
・PEA/Asistole→アトロピン不使用
・EtCO2モニターの使用推奨。
・パルスチェックのタイミング
・ROSC後の管理など。
・アミオダロン/ニフェカラント/リドカインそれぞれ。
・経気道投与量。
第三問:CPR中の生理
・CPR中は脳と心臓に血液がシフトする。
・EtCO2モニターの役割
→食道挿管のルールアウト
→胸骨圧迫の質の評価
→ちなみに当院救急外来でも使えるようになりました。
第四問:いろいろ問題
・子供のCPAについて
・除細動のエネルギーについて。二相性、単相性。
・脳血流の自動調節について
・軽度低体温について
・心拍再開後のintensive careについて
・呼吸:過換気、過剰酸素化を避ける。
・循環:輸液、クスリ、デバイス、PCIなど。
・低体温:12-24時間、32-34℃
・痙攣予防
・血糖コントロール
・NSE神経特異エノラーゼ、S100-bとか。
2012年3月5日月曜日
集中治療医学会ふりかえり
ICUカンファレンス 担当:M先生
「集中治療医学会ふりかえり」
・会場前で確定申告のソフト配布してました。
・さぬきうどんブース
→会長の知り合いさんのお店らしい。
・発表者2人、お疲れ様でした。
・看護師さんの発表もありました。
→病院移転ネタ。
・ランチョンセミナー
・aEEG as a Trend Monitor of Brain Function
→aEEG:振幅だけを取り出して時間軸を圧縮、トレンドを見る。
・Mechanism of Sepsis
→名古屋の松田先生。分子メカニズムとか。
・シンポジウム
・Critical illness myopathy and polyneuropathy
・Oncologic emergency
→おもしろかったらしい。
・集中治療の質の確保と向上
→データベース的な
・ICUと医療経済
→社会保険対策委員会活動報告
→DPC/PDPS、原価計算、外保連
・クリットラインの代わりにHb-Oxmeter使ってみた。
・終末期のDecision-makingのアンケート、世代別医師の意識調査
・CHDF中のNバランス
→排液濃度から研究してみました。
・栄養投与法、プロバイオティクスについてのバンドル作成
→予後がよくなった。
・意識障害でMRIを。
・足を他動的に動かすと腸も動く。
・間欠的経鼻吸引でVAPを減らす。
3月から滋賀県より研修に来て下さったT先生。
3月から新しい研修医の先生も来てくれました。
3月も頑張りましょう。
2012年3月4日日曜日
重症患者の輸血
麻酔科勉強会 担当:Y先生
「重症患者の輸血について」
・TRICC study(1999 NEJM)
→輸血制限群と輸血自由群の比較、制限群の方が死亡率低い。
→Hb 7-9g/dlくらいに保つ。
→虚血性心疾患や脳梗塞の人はこの類ではないかも。
・虚血性心疾患の人の輸血は?
→心臓外科術後の輸血基準については明確なevidenceなし。
→JAMA 2010.Octの論文を紹介。
・リベラル群(Hct<30)と制限群(Hct<24)の比較。
→輸血単位数と30日死亡リスクに関連あり。
→輸血制限の有無は予後に影響を与えなかった。
・Hct 30、Hb 10がダメなのは?
→輸血製剤そのものの副作用、製剤の酸素運搬能低下、など。
→2,3-DPGは2週間で枯渇する。
→酸素解離曲線の左方移動
→末梢組織での酸素リリース悪化
→他にも赤血球の変形など。
・免疫修飾現象
→非溶血性発熱、CMV感染、抗HLA抗体産生血小板不応症
・Hct 24がひとつの指標になる?
・術中は刻一刻と状況が変わるので、実際の対応は難しいかも。
ブレイク:
・西市民病院の3か月を振り返って
・集中治療医学会報告
「重症患者の輸血について」
・TRICC study(1999 NEJM)
→輸血制限群と輸血自由群の比較、制限群の方が死亡率低い。
→Hb 7-9g/dlくらいに保つ。
→虚血性心疾患や脳梗塞の人はこの類ではないかも。
・虚血性心疾患の人の輸血は?
→心臓外科術後の輸血基準については明確なevidenceなし。
→JAMA 2010.Octの論文を紹介。
・リベラル群(Hct<30)と制限群(Hct<24)の比較。
→輸血単位数と30日死亡リスクに関連あり。
→輸血制限の有無は予後に影響を与えなかった。
・Hct 30、Hb 10がダメなのは?
→輸血製剤そのものの副作用、製剤の酸素運搬能低下、など。
→2,3-DPGは2週間で枯渇する。
→酸素解離曲線の左方移動
→末梢組織での酸素リリース悪化
→他にも赤血球の変形など。
・免疫修飾現象
→非溶血性発熱、CMV感染、抗HLA抗体産生血小板不応症
・Hct 24がひとつの指標になる?
・術中は刻一刻と状況が変わるので、実際の対応は難しいかも。
ブレイク:
・西市民病院の3か月を振り返って
・集中治療医学会報告
2012年3月2日金曜日
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