2012年11月14日水曜日

MICSと麻酔科医

ICU勉強会  担当:I先生

「MICSと麻酔科医」

・OPCABGとMIDCABGとMICSとTECABGの違い、知ってますか?

・MID CAB (minimally invasive direct CAB)
  ・左小開胸によるOPCABG
   ・1994   Benetti@Argentina
   ・1996 -    @Japan
  ・創小さい
    →疼痛少ない、治癒早い
     →ICU退室、退院、社会復帰が早い
    ・ちなみに胸骨正中切開
      →数ヶ月は重い物を持てない、車の運転も控える、・・・
    ・縦隔炎リスクなし
    ・美容面に優れる
    ・CPBの影響なし
    ・バイパスできる血管は限定(LITA-LAD)
    ・OPCAB→ムズイ
・MICS (minimally invasive cardiac surgery)
   ・低侵襲心臓手術
    ・1995 Cleveland Clinic  @Ohio
   ・CPB用いない
   ・全胸骨切開をしない
   ・その両方
     →MID CABも含まれる?!
   ・胸骨部分切開 (hemisternotomy)
   ・右(or左)肋間アプローチ(→胸骨温存)
        →port-access MICS(minithoracotomy)
   ・MVP,MVR,ASD,myxoma~AVR,基部置換も
   ・利点
     ・創は5-10cmと小さい
       →ICU退室、退院、社会復帰が早い
     ・美容面に優れる
     ・胸骨感染、縦隔炎少ない
     ・reオペ時のリスク軽減、癒着少ない
   ・欠点
     ・術野展開が困難
     ・緊急時の対応が困難(出血、VF)
     ・手術時間(CPB時間)が伸びる傾向
     ・手術手技としては大変だが、患者のQOL↑↑
   ・麻酔科医(with TEE)の役割かなり重要!!
     ・分離換気±
     ・A弁手術
       →第3肋間開胸 
       →心室リード留置難
       →最初に麻酔科医がぺーシング機能付きPAC挿入
     ・CPB…Ao or FA送血⇒、⇒FV(+IJV)脱血
     ・CSカテーテル、PAベントカテーテル、Ao閉塞カテーテル
       →いずれもTEE checkが必要
     ・心内遺残空気検出
・TECABG
  ・totally endoscopic coronary artery bypass
  ・ダ・ヴィンチを使う。