麻酔科勉強会 担当:N先生
「眼科手術の麻酔」
・眼圧
・正常値10~22mmHg
・日本人の平均値14.5 mmHg
・眼圧上昇はなぜ悪いか
・急性緑内障の発生
・眼内容物の突出の可能性
→失明の可能性
・眼圧を上昇させる因子
・高血圧
・眼周囲の圧力上昇、眼球圧迫
・低酸素症、高二酸化炭素症
・いきみ、嘔吐、咳、バッキング
・麻酔関連
→喉頭展開・気管挿管・高換気圧・薬剤
・眼圧を低下させる因子
・低二酸化炭素症
・低体温
・頭部挙上
・薬剤
→利尿薬、β遮断薬等
・ほとんどの麻酔関連薬で眼圧は低下する。
→ケタミン、スキサメトニウムは眼圧を上昇させる。
・アトロピンと緑内障
→閉塞隅角・開放隅角緑内障の患者でも通常の量であれば使用OK。
・眼球心臓反射
・眼球圧迫・外眼筋牽引などによって起こる
・子供に多い
→斜視手術などで問題となる
・神経支配:
→求心路:三叉神経、
→遠心路:迷走神経
・症状
→不整脈(洞性徐脈が多い)、吐き気など
・低酸素・高二酸化炭素血症で増悪・重症化しやすい
・様々な予防方法が考えられているが確実なものはない
・刺激の反復により再発しにくくなる
・眼科麻酔
・全身麻酔
・区域麻酔
・表面麻酔
・全身麻酔
・患者の協力が得られない場合
→安静が保てない、コミュニケーションがとれないなど
・侵襲が高い場合など
・眼圧上昇が好ましくない状況では、適切な麻酔深度を保つ(LMAが有用)
・手術中はAirwayへのアクセスが困難
→チューブの接続不良・位置のずれなどに注意する
・区域麻酔
・球後ブロック(Retrobulbar block)
・眼周囲ブロック(peribulbar block)
・テノン嚢下麻酔
・テノン嚢下麻酔について
→結膜に表面麻酔をする
→結膜をハサミで切開し強膜の上のテノン嚢まで切開
→テノン嚢の中に鈍針を挿入
→局麻薬を注入
・球後・眼周囲ブロックとの比較
・無動効果の優劣ははっきりせず
・鎮痛効果は優れる
・球後部にアクセスしないため球後出血や神経損傷が起きにくい
・特徴的な合併症
→結膜出血・浮腫がほぼ必発
→自然に消退
ICUにもROTEM出動中。