2012年1月26日木曜日

輸血について

初期研修医勉強会 担当:H先生

「輸血」

・輸血の歴史
  1918年、世界初の輸血、1936年、世界初の成分輸血
  1942年、アルブミン製剤発売(米国)、1943年、グロブリン製剤発売(米国)・・・

・赤血球輸血について
 ①赤血球濃厚液、②洗浄赤血球、③解凍赤血球
 ・赤血球濃厚液からは白血球が除去されている。
 ・洗浄赤血球は血漿成分、炎症性サイトカインが除去されている。
    →24時間以内に使用すべし。
    →蕁麻疹歴、アナフィラキシー歴、PNH、IgA欠損症の人など。
 ・解凍赤血球は凍害保護液を加えて-80℃で保存した血液。5年保存できる。
    →まれな血液型の人の血液の保存など。
・全血輸血について
  ・新生児の交換輸血、大量出血時など。
・輸血によるHb上昇
  予想Hb上昇=投与Hb量(g)÷循環血液量(dL)
    →ちなみに400mlRCCパックには56-60gのHbが含まれている。
    →成人の循環血液量は70ml/kg。
・輸血の副作用
  ウイルス、細菌感染、溶血、GVHD、アレルギー、アナフィラキシー、
  肺水腫、心不全、TRALI、・・・

・新鮮凍結血漿(FFP)・・・凝固因子不足の時に使用。
・アルブミン製剤
  目標は急性期で3.0g/dl、慢性期で2.5g/dl。
  20-25%の高張製剤、5%の等張製剤。

・出血時の対応
  ・循環血液量15-20%の出血ではその2-3倍の細胞外液を輸液。
  ・50-100%の出血ではアルブミンを含めた膠漆液を使用。輸血も。
  ・100%以上の出血では凝固因子の補充が必要。
・周術期の目標Hb、7g/dl程度。ただし脳梗塞や冠動脈病変ある人は10g/dl。
・大量出血が予想される手術では
  ・当院では照射前血液を購入、手術直前で照射。
     →高K血症を防ぐ。

・自己血輸血について
  ①貯血式・・・予想出血量の80%程度を事前に採血。
      利点:感染、アレルギー、GVHDの心配がない。
      欠点:貧血になる。VVRになる可能性。通院回数が増える。
      禁忌:エルシニア感染、NYHA3度以上、uAP、AS、・・・
  ②希釈式自己血輸血
        ・・・手術室で採血後、1-1.5倍の輸液を行うもの。
  ③回収式自己血輸血・・・セルセーバ。
      注意:脂肪組織の混入、悪性腫瘍の播種、無菌の維持困難、など。

・今後のトピックス
  iPS細胞から巨核球を作成、血小板を大量作成できる可能性がある。



徹夜で麻酔し続けた先生。お疲れ様です。