麻酔科勉強会 担当:A先生
「体外循環と凝固系」
・CPB(Cardiopulmonary bypass)はcontrolled shockである。
→生体侵襲
・血液希釈、低体温、非拍動流、肺循環の停止、装置との接触・・・
→生体反応
・SIRS、凝固機能障害、易感染性など。
・正常止血機能
・Platelets→Coaglation→Endothelium→Fibrinolysis
・CPBと止血機能活性化
・Contact activation→内因性凝固活性化
・XII因子活性化→プレカリクレインからカリクレインへ。
・カリクレインによりHMWK分解、ブラジキニン産生。
→ブラジキニン濃度10倍に。肺血流低下。
・カリクレインはXIIを活性化。
・線溶系の亢進
・ブラジキニンの分解抑制
→tPA産生増強
→プラスミノーゲンからプラスミンに。
→フィブリン分解。
・術後は線溶系の活性化抑制も起こる。(PAI-Iが増大するため)
→個人差があり30%の人では起こらない。
・CPBと炎症
・CPBにより白血球は活性化。
→組織因子(TF)上昇、トロンビン活性化。
→トロンボモジュリン(TM)を介してProtein C活性化。
→V因子、VIII因子の不活化。
・抗凝固因子あれこれ
・ATⅢ:Xa、IXa、プラスミン、カリクレインの不活性化に関わる。
・TM:Tb直接阻害(Tb-TM複合体はProtein Cを活性化)。
・Protein C、Protein S。
・血小板
・回路との接触によりフィブリノゲン上昇、Plt接着凝集。
・プラスミン増大でPlt部分活性化、α顆粒放出。
・血液希釈、脾臓からの萌出低下により血小板数減少。
・出血予防のために?
・「STOP BLEEDING」(それぞれ頭文字)
→体温、術前補正、・・・
・オクスリは?
・トラネキサム酸
→半減期は80分、腎排泄、血栓の合併症。
→最近ではseizureが話題に。
→おそらくはGABA受容体に直接影響している?
・ノボセブン(rFVIIa)
→TFと複合体形成、活性化血小板上でXa産生。
→Tb burstを引き起こす。
→半減期は2時間。
→出血に対するoff label使用では30ug/kg。
→re-do手術の出血で有効だったとの報告。
→血栓合併症は不明。。。
→外傷での輸血量減少も死亡率は変わらず。
・DDAVP。
→VIIa、XII上昇、組織からのwWV因子放出。
・PEEPによる止血。
→5-10分でタンポ効果が得られるらしい。
→止血効果はない?おまじない?