2012年2月15日水曜日

体位による末梢神経障害


麻酔の問題集  担当:Y先生

「体位による神経障害について」

問題1:腕神経叢障害についての問題
 ・頻度やら、リスクやら。

問題2:切石位についての問題
 ・大腿神経、総腓骨神経、坐骨神経障害をきたす可能性。
 ・神経障害の頻度としては1-2%。
 ・2時間以上の手術がリスクファクター。
 ・術後の異常感覚や筋力低下により気づかれる。
 ・2~3カ月で自然に回復することが多い。
 ・切石位では下肢静脈圧迫によりCompartment症候群をきたすことも。

問題3:尺骨神経障害についての問題
 ・前腕尺側、小指・環指小指側1/2の掌背側の感覚障害。
 ・環・小指の屈曲障害から巧緻運動障害をきたす。
 ・機序は不明。
   →DM、Vit不足、外部圧迫が原因?
 ・男性に多い。
   →解剖学的な問題?
 ・48時間以上たって遅発的に発症することが多い。
 ・110°以上肘を屈曲させるとリスクが高まる。

問題4:腹臥位についての問題
 ・眼球損傷をきたすリスクあり。
 ・胸郭出口症候群のリスク、腕神経叢損傷をきたす可能性も。
 ・静脈還流異常をきたす可能性。
 ・乳房損傷をきたす可能性。
 ・FRCは上がる。肺コンプライアンスは下がる。

問題5:POVL(Post operative visual loss)についての問題
 ・0.0017-0.1%に起こるとの報告。
 ・虚血性?網膜動脈塞栓?皮質失明?
   →機序は明らかでない。
 ・長時間手術、大量出血はリスクとなりうる。
 ・Hbの閾値は不明。



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