初期研修医勉強会 担当:H先生
「オピオイドについて」
・疼痛はストレス、精神的・肉体的ストレス、有害反応に通じる。
→ストレスホルモンの放出
・cortisol、angiotenshin、GH、epinephrine、NAD、vasopressin、・・・
→異化亢進、代謝亢進、凝固異常、免疫系の変化、血圧上昇、・・・
・オピオイドとは?
・オピオイド受容体と親和性を示す物質の総称。
・アヘン関連物質。
→「アヘン」はopiumを中国語的に読んだ読み方。
・ケシの未熟果実に傷をつけると乳液が出てくる。
→これを乾燥させるとアヘンになる。
→ちなみに日本ではケシは入手禁止。
・アヘンの歴史
・紀元前3400年にメソポタミアでケシ栽培の記録
・紀元前1500年にエジプトではアヘンが製造されていた。
・ペダニウス・ディオスコリデスがアヘンの採取法、薬効について記す。
・西暦1804年、フリードリッヒ・センチュルネルがモルヒネを分離。
・オピオイドの種類
・内因性オピオイド・・・βエンドルフィン、エンケファリン
・天然オピオイド・・・モルヒネ、コデイン
・合成オピオイド・・・フェンタニル、ペンタゾシン、ペチジン
・半合成オピオイド・・・ヘロイン、ナロキソン、ブプレノルフィン、トラマドール
・麻薬性鎮痛薬
→モルヒネ、ペチジン、フェンタニル、コデイン
・拮抗性鎮痛薬
→ペンタゾシン、ブプレノルフィン、トラマドール
→天井効果がある。耽溺性が弱い。麻薬拮抗作用。
・オピオイド受容体
→μ、δ、κ
→κは不快感、利尿作用と関連。
→μは鎮痛、腸管運動抑制、呼吸抑制と関連。
→脊髄後角では神経伝達物質の放出抑制。
→中脳水道周囲灰白質・延髄網様体では下行性抑制系を賦活化。
・モルヒネ
・長時間作用型(4~6時間)
・筋注、経口、座薬、硬膜外、くも膜下と、投与経路が多彩。
・静注で作用発現まで15分。
・肝代謝、親水性
・くも膜下投与の場合、遅発性呼吸抑制に注意。
・フェンタニル
・力価はモルヒネの100倍。
・作用時間は中時間(30-60分)
・5分で効果発現。
・蓄積効果がある。
・レミフェンタニル
・超短時間作用型
・非特異的エステラーゼで速やかに分解。
・力価はフェンタニルとほぼ同じ。
・蓄積性なし。
・CSHTは3分。持続静注に適する。
・高濃度での使用も可能。
・術後鎮痛はしっかりしましょう。
→合併症発生率↓、死亡率↓、入院期間↓、患者満足度↑。
・PCAについて
→鎮痛control良好、患者満足度↑、オピオイド使用量↑、掻痒感↑
→副作用や在院日数は同じという報告あり。
・コカインについて
・コカの木は南米産。
・日本への持ち込みは禁止されている。
・末梢の感覚神経Naチャネルに作用。
・中枢ではモノアミントランスポーターの阻害。覚せい剤的な。
・コカコーラについて
・昔はコカの葉を実際に使っていたらしい。
・1903年まではコカの成分が入っていた。
・レシピは非公開。
・ジャンクフードについて
・ファミマの商品、単価当たりのカロリーが高いのは牛肉コロッケ。
・「俺のチョコケーキシュー」は471kcalもある。注意。
PCPSスタンバイで手術開始。