術前の風邪と、インプラント義歯と、親知らずと。
1.術前の風邪について
・かぜスコア
・当日の症状よりも2週間前の上気道症状の既往を重視。
→術中の気道、喉頭痙攣、喘鳴、息こらえの原因となる。
・かぜ症状症状後、気道過敏性は5~6週間続く。
→上気道炎のみで2週間、下気道感染合併で5~6週間。
・挿管が低酸素血症を引き起こすリスクとなりうる。
・総合すると、2週間以上は手術は延期した方がいいかも。
・ちょっと風邪っぽい
→両親、外科医は軽く見る。麻酔科医、患者にとっては大問題。
2.インプラント義歯について
・古代ローマ帝国時代(西暦200年)の人工歯根付きミイラがある。
・旧世代インプラントの問題点。骨に刺さってないケース。
・オッセオインテグレーションの発見。
1952年、スウェーデンのブローネマルク教授により発見。
チタンと骨は結合する。
→骨結合型インプラントの開発へ。
・世界初のインプラント義歯は1965年。
・日本には1990年頃にやってくる。2000年以降、インプラントブームに。
・インプラント義歯の構成。
人工歯+アバットメント+フィクスチャー(人工歯根)
上顎4ヶ月、下顎2ヶ月で骨結合完成。
人間の第一大臼歯の噛む力はその人の体重くらい。
→しばらく骨結合を待つ必要性。
・埋入位置確認
鼻腔底、上顎洞底、下歯槽神経との距離、隣在歯とのスペースなどチェック。
・フィクスチャー挿入したら隣の歯が寄ってこないようになるまでしばし待つ。
・その後、型取り、技工所依頼、そして完成。
・セラミックは焼きあがると30%くらい体積が減る。
→歯科技工士の腕の見せ所。
・DM、Smokerの人は歯肉炎、骨感染のリスク。定着率も悪い。
→表面に酸化被膜するといい?
・挿管の時にインプラント義歯を傷つけたら?
完全に人工歯を取り換えることになるとウン万円・・・。
硬い物なので力のかかり具合によって簡単に割れたり欠けたりする。注意。
3.智歯抜歯について
・智歯抜歯と神経障害
→一過性局在性伝導障害、軸索断裂、神経幹断裂など。
・神経障害からの回復
知覚脱失→異感覚→錯感覚→知覚鈍麻、の順番。
・智歯抜歯術の紹介
皮切、割って、抜いて、スペースを作って、奥から引き出して、また割って・・・
朝の勉強会のプレゼンテーション。