2011年12月16日金曜日

ICUにおける循環管理と治療計画

麻酔科勉強会 担当:S先生

ICUにおける循環管理と治療計画について

・SSCGとEGDT
mBP、尿量、ScvO2、SvO2、CVP指標に末梢循環不全の改善を狙う。
・ICU settingでの血圧低下
多くの場合hypovolemic states、または血管拡張による相対的hypovolemic。
基本的にはpreloadの増加を狙う。
→ Frank Starling curveを意識して・・・
→輸液負荷でcurveのプラトーに達すると安定してくる。
→心機能悪い人はFS curveが下方に偏位。
→preload負荷しても健常な人ほどSV増えない。
・晶質液vs膠質液
SAFE study
→基本的にどちらを使っても差はない。
→Septic shockの人はアルブミンでもいいかも。
→Traumaの人は生食の方がいいかも。
・Evidence of Colloid in ICU
HESは腎障害のリスク?
→日本のHESと欧米のHESは組成が違う。
→必ずしもstudy結果を鵜呑みにするわけにはいかない。
→欧米のHESも腎機能障害大丈夫だったという報告も。
・ARDSの輸液管理
stableな状態であれば輸液は絞り目に。
・カテコラミンは?
SOAP Ⅱ trial。shockの人対象、DOA vs NE。
→ 28日死亡率では両者有意差なし。
→サブグループ解析
心原性ショックではNEの方がいいかも。DOAでは不整脈が多くなる。
・VASST study
バソプレッシン使っても使わなくてもどっちでもいい。
・Cardiac Outputを正常以上に上げると予後はよくなる?
180日のsurvivalは有意差なし。
supranormalの基準を CO>4.5にしたのはちょっと大きすぎ?
・ステロイドについて
French Trial、CORTICUS study
→1日200mg×5日間あとで漸減群 vs 使わない群
→ショックからの離脱は早くなるが、生存率は変わらず。
→有害事象も増えない。
meta analysisでも結果は同様。高Na、高血糖は増える。
・スワンガンツは?
PACを用いたGoal Directed Therapy vs PACなし
→survivalでは有意差なし。
PAC-Man study
→有意差なし。
ESCAPE study
→severe CHFの人対象。PAC指標治療群とそれ以外。
→入院日数、死亡率は変わらず。Days Wellの人の割合も変わらず。
→カテ感染は増えた。
meta analysis
→PAC使用でクスリは増える。mortalityは変わらず。
・CABGのガイドライン
SSI予防にはfirst or secondのセファゾリンを使いましょう。
MRSA定着者、緊急でわからん人、病棟で流行してるとかで疑わしい人
→VCM術前1回投与+GNRカバー(アミノグリコシドとか)
・ADHFの治療
Clinical Scenario based on the initial sBP
収縮期血圧を指標とした治療方針。
ACS、純粋な右心不全は治療方針がちょっとちがう。
いずれにしろNIVは必要。