2012年10月2日火曜日

chylopericardium

ICU勉強会  担当:I先生

「chylopericardium」

・chylothorax:乳び胸
・chyloperitoneum:乳び腹水
・chylopericardium:乳び心膜

・chyle:乳び
  →50%以上の人:胸管1本、左静脈角に合流
  →胸管2本、右静脈角に合流する人も
  →39%以上で胸管2,3本
     →胸管結さつ失敗する可能性が高い
・chylo~に共通の症状
  →低栄養、免疫不全、代謝異常
・chylo”pericardium”
  →心タンポ、心外膜炎(→収縮性心膜炎)
  →治療しないとhigh motarity rate

・chylopericardium
  ・1次性<<2次性
      →心外傷、オペ(特にCHD)、先天性リンパ管症、
          radiation後、鎖骨下静脈塞栓、感染(TB)、
              縦隔悪性腫瘍(lymphoma、メタ)、急性膵炎、、、
  ・成人心臓術後合併症としては珍しい
      →AVR、CABG、tlansplantation
  ・診断
    ・TG>500mg/dL 
    ・Chole/TG<1
    ・感染negative、cytologyでリンパ球優位
    ・リンパ管造影、リンパ管シンチ(+CT)
  ・治療
    ・制限食(脂肪0、中鎖脂肪酸はOK?!)、TPN
        →半数は数週間で治る(食事再開で再発多い)
    ・タンポ、心外膜炎、massive(500mL/day×5days)
        →aggressive に(心嚢ドレーン、全身管理)
    ・Surgicalに治す場合
      →保存的治療1-2wで改善傾向ない場合、低栄養激しいとき
         ・心膜開窓、胸管結さつ(VATS)
         ・心嚢―腹腔バイパス
    ・内科的治療
       ・サンドスタチン(ソマトスタチンアナログ)
         →消化管のDcellから分泌
         ・消化管の栄養吸収や運動抑制
         ・消化液そのものの減少?
         ・胸管平滑筋を収縮させるため胸管流量減少?
       ・フィブロガミンP(第13因子製剤)
         ・適応
            ・先天性第13因子欠乏による出血傾向
            ・第13因子低下に伴う縫合不全・漏こう
              →胸管損傷部の修復促進?
       ・lymphangiography 
          ・インジゴカルミンでリンパ管を同定後リピオドールを注入
          ・そもそもは損傷部位の同定目的だったが…
             →リピオドールが損傷部位を塞栓する?!
          ・保存的治療抵抗性の乳び疾患9人に対するリンパ管造影
             →8/9人で治ったとの報告



 10月から研修を始めたF先生。頑張ってください。