2012年10月16日火曜日

術中低血圧について

初期研修医勉強会  担当:I先生

「術中低血圧について」

・血圧モニター
  ・触診法
  ・聴診法
  ・自動血圧計
  ・観血的動脈圧測定
    →動脈内にカテーテル留置
    →圧力をトランスデューサーで電気信号に変換
・間欠的血圧計の測定原理
  ・血管内を血液が流れていると仮定
  ・そこに管を差し込めば、管の先から血液が流れ出る
  ・その先に指先を押し当てれば、指先に圧力を感じる
  ・指の代わりに「圧力を電気信号に変換するセンサ」を装着。
  ・血圧を電気的に観察できる
・血圧波形
  ・立ち上がりが急峻なほど左室機能が良い
  ・圧波形の面積は心拍出量を反映
  ・dicrotic notchは末梢血管抵抗を反映
  ・呼吸性変動は循環血液量不足の場合に起こる
・平均血圧=脈圧/3+拡張期圧
・平均血圧は80mmHgを目標に(麻酔科研修チェックノート)

ブレイク
「イエローストーン国立公園について」

・Intraoperative Hypotension and 1-Year Mortality
                  after Noncardiac Surgery
     Anaesthesiology December 2009 Volume 111
                     Issue 6 pp 1217-1226

・術中低血圧(intraoperative hypotension;IOH)
  →遷延すれば手術後の転帰が悪化する可能性がある。
・しかしIOHの定義は様々、正確な評価もされていない
・一年後死亡率に影響を与える術中低血圧は?

・Method、Result、discussionなど。

・まとめ
  ・IOHと1年後死亡率の因果関係は明らかにならなかった
  ・CART分析
  ・IOHと1年後死亡率の相関
     →血圧閾値と低血圧持続時間によって決まる
  ・血圧閾値だけでなく低血圧持続時間も重要
  ・患者、手術特性、年齢、術式などもIOHと転帰に影響

というわけで、
  ・手術時の低血圧閾値、持続時間の両方が転帰に影響
  ・低血圧が持続すると転帰が悪化する可能性
    →IOHには留意