ICU勉強会 担当:S先生
「感染性動脈瘤」
・1885年にOslerがIEから生じた症例を初報告
・全大動脈瘤の0.5~1.3%
・主な原因
→かつてはIEからの細菌塞栓が多かった。
→近年は動脈硬化・医源性動脈損傷が増えている。
・部位
→胸部32%、腹部26%、腎動脈下42%
・起因菌
・GPC(ブドウ球菌・連鎖球菌):50%、
・GNR(サルモネラ・大腸菌):35%
・死亡率は23.5~37%(瘤破裂やsepsis)
・診断
・発熱・痛みなどの自覚症状and/or血液検査での炎症所見
・Echo・CTが有用
・急速な拡大傾向
・血培はIEに準じて複数回採取
・内科的治療と手術時期
・感受性のある抗生剤
・可能であれば炎症反応が陰転化してからOpe
・抗生剤治療にもかかわらず…
・瘤の増大傾向が見られる
・感染制御不能
→外科的治療へ。
・外科的治療
・人工血管周囲に大網充填
・抗生剤浸漬人工血管の優位性は不明
・ステントグラフト+抗生剤で治療したとの報告も。
→しかし救命困難な事が多い
・術後抗生剤は最低4~8週間(IEに準じる)
・治療法まとめ
・Class Ⅰ
感受性のある抗生剤投与 (Level B)
・Class Ⅱa
1.人工血管感染に対する大網充填 (Level B)
2.同種大動脈の使用 (Level C)
・Class Ⅱb
1.in-situ人工血管置換術 (Level B)
2.抗生物質浸漬人工血管の使用 (Level C)
・Class Ⅲ
根治を目的としたステントグラフト治療 (Level C)