ICU勉強会 担当:K先生
「胸腹部大動脈瘤手術における脊髄保護」
・胸腹部瘤手術における脊髄合併症に関わる因子
・Adamkiewicz動脈の再建の有無
・術中の動脈遮断時間
・術中灌流方法
・脊髄血流動態の個人差(前脊髄動脈の連続性)
・上半身の高血圧
・下半身低血圧
・脳脊髄圧の上昇
・脊髄保護について
・mPSL、ナロキソンが効果あり?
・CCBは効果ありといわれていたが無効?
・脊髄灌流圧(SCPP)=MAP-CSFP
・MAP↑、CSFP<10?は合理的?
・MAP>90・・・これも症例報告レベル
・オピオイドは悪か、ナロキソンは善か。
・脳虚血患者のモルヒネ投与で麻痺の悪化、
ノロキソン静注で改善
Lancet. 1981; 2: 272-275
・高用量ナロキソンには脊髄保護作用あり(ウサギ)
Eur J Pharmacol. 1984; 103: 115-120
・胸腹部大動脈瘤患者の麻酔導入前
~術後48時間低用量ナロキソン(1μg/kg/hr)投与
→対麻痺発生率低下(historical control)
J Vasc Surg. 1994; 19:236-248
・脊髄ドレナージ単独群11例 vs
ドレナージ+ナロキソン(1μg/kg/hr)併用群16例
→脊髄障害の発生に差なし
J Vasc Surg. 2004; 40: 681-690
・頚髄損傷患者に対するナロキソン投与のRCT
受傷8時間以内にナロキソン5.4mg静注+4mg/kg/hで23時間投与
→脊髄保護効果なし
NEJM. 1990; 322: 1405-1411
・オピオイドはかなり高用量のオピオイドで
脊髄障害起こったり起こらなかったり・・・(動物)
→通常使用量なら問題ない?