2012年6月21日木曜日

麻酔の問題集より


麻酔の問題集  担当:K先生


第1問「GCSについての問題」
・Grasgow Coma Scale
  ・eye opening(E)
  ・verbal responses(V)
  ・motor(M)
・評価者間の信頼性がある。
・外傷性脳損傷(TBI)、くも膜下出血、髄膜炎の予後予測に使える。
・挿管管理や鎮静薬で影響を受ける。
・Comaの診断には使えない。

第2問「ICUでの栄養管理に関する問題」
・経腸栄養はICUにおいては感染を制御する手段である。
・どうして感染を予防できるか、詳細は分かっていない。
   ・腸管粘膜の正常化。
   ・腸管の粘膜バリアの破壊の防止。
      →敗血症のリスクが軽減。
・禁忌がない場合、経腸栄養は推奨されている。
・早期経腸栄養群の定義の多くは48時間を境にしている。
・早期の経腸栄養開始が推奨されている。
・頭部挙上は誤嚥のリスク軽減に意味がある。

ブレイク
「バイオリンについて」

問題3「CRBSIについての問題」
・ICUでは中心静脈カテーテル関連感染症が脅威。
・原因微生物など
・診断
  ・刺入部の発赤、腫脹、化膿性分泌物。
  ・静脈カテーテルが48時間以上留置された患者
  ・原因不明の発熱。
・感染源が不明な患者ではカテーテル感染を疑う。
・カテーテルが発熱の原因である率は10%前後。
   →いたずらにカテーテルを抜去する事はさける。
・血液培養→中心静脈カテーテルと末梢血管から。
・治療
  ・可能な限りカテーテルは抜去する。
  ・エンピリカルに抗生剤投与。培養結果判明後に抗生剤を狭域に。

問題4「VAPに関する問題」
・定義
  ・HAP:入院後48時間が経過してからの肺炎。
  ・VAP:挿管後48-72時間以上経過してからの肺炎。
  ・Early onset HAP  and VAP:入院後4日以内に発症した肺炎。 
  ・Later onset HAP and VAP:入院5日以上経過してから。
・起因菌
  ・Early onset HAP  and VAP:市中肺炎と似ている。
  ・Later onset HAP and VAP:緑膿菌などのGNR、MRSA、・・・。
・VAP診断基準は曖昧。
・起因菌を考えるとLater onset群は致死率が高い事が推測される。
・一般対策
  ・手荒いの徹底。
  ・早期抜管。挿管をなるべくしない。
  ・誤嚥対策
    ・30-45度の上体挙上。
    ・挿管チューブのカフ圧は20cmH20以上に。
    ・口腔内から消化管までの菌の定着防止
    ・歯磨きなど口腔内ケア。
    ・抗潰瘍薬の使用はリスクと相談して。
    ・呼吸器などの装置への菌の定着防止
    ・抗生剤の予防投与