初期研修医勉強会 担当:N先生
「周術期口腔ケア」
・周術期口腔ケア
・平成24年度の診療報酬改定
→周術期における口腔管理に管理料。
・術後誤嚥性肺炎等の合併症等の軽減を目的。
・VAP
・誤嚥性肺炎の予防
・口腔由来の感染症の予防
・口腔で起こる偶発症の予防
・動揺歯など挿管時に必要な情報の取得
・周術期口腔ケア
・術前:生理検査等の日と同日に実施
・術前:前日が土•日曜日ではない限り前日実施
・術後:オペ後約1週間前後に実施
・術前診察
・まずは問診から
・主科のオペまでの現病歴
・既往歴
・内服歴
・アレルギー歴
・歯科治療歴
・かかりつけ歯科医院の有無
・歯科麻酔等の経験
・口腔内の主観的意見
・口腔内観察
・歯があれば、全ての歯の所見
・動揺度や感染所見の有無等
・口腔粘膜(歯肉、頬粘膜、舌)の所見
・口腔内だけでなく、顔貌所見等にも症状が出ることもある
→初見時にさりげなく観察。
・口腔内に3ブロック以上あればパノラマXーpへ
・パノラマ撮影
・歯が植立している骨の状態もわかる。
→ゾメタなどのケモでは重要!骨折等もわかる。
・1枚で済むうえ、根尖部の感染源の確認が可能。
→詳細はデンタルX−pの方がベター。
・経時的変化の指標に。
・客観的指標が必要。
→診察を行った者とケアを行う者が違うため。
ブレイク
・自己紹介
・茶道、乗馬、ヨット、ベリーダンス。
・歯周検査
・歯と歯肉の隙間の深さを測る。
・歯周病の重症度を測定。
・目盛りのついたプローブを隙間に差し込み測定。
・痛みはほとんどない。
・健康な歯肉では1~2mm程度
・歯周病に罹った歯肉では3mmを超えるような深さに
・重症例では10mmを超える。
・TBI
・専門的な歯磨き指導。
・Tooth Blushing Instructionの略。
・次回(手術前日)、までに自身で頑張って頂く。
・正しい歯磨き技術を身につけることが全ての予防に繋がる。
・周術期口腔ケアの流れ(初診)
・動揺度のチェック
・周術期管理について計画、文章作成。
・当日の様子を文章化。
・レントゲンの説明。
・次回予約、保険点数入力など
・1件にかなり時間を要する。
・周術期口腔ケアの流れ(前日)
・自身で行って頂いたケアが上手く行えているか評価。
・PMTCを行う。
→Professional Mechanical Tooth Cleaning
・いわゆる歯石取り。
・縁上歯石、縁下歯石と種類がある。
・縁下歯石はIEを誘発するかも。
・PMTCを行うことで、動揺度がUPしてしまうことも
・周術期口腔ケアの流れ(術後)
・手術1週間前後に行う。
・ICU入室されている場合は、ベッドサイドでケア施行。
・歩行可能な場合は、外来でPMTC。
・口腔環境良好かつ術後順調の場合は、この日で終了ということも。
・VAP予防
・安価で簡便な方法で十分、VAP予防の効果がある。
・早い段階からの介入がより予後をよくする。