初期研修医勉強会 担当:I先生
「術中覚醒」
・術中覚醒の定義
・手術中、全身麻酔薬によって患者の身体は動かない。
→その間の意識や感覚が働き術後もその記憶が残る状態。
・アメリカでは手術に関する訴訟の2%
→賠償金額は平均8000万円くらい
・頻度:0.0068%~1%(小児は0.2~1.2%)
・術中覚醒の後遺症
・33~69%になんらかの精神的症状
・精神症状を来した患者の71%がPTSDを発症したとの報告も
・術中覚醒を引き起こす麻酔のunder doseの原因
・麻酔操作のミス
・十分量の麻酔が安全でないとき
・患者の体質による個体差
→GABA受容体の反応性は個人差が大きい。
→プロポフォール麻酔では注意。
・リスクファクター
・ 女性(OR3.08)
・TIVA(OR3.20)
・麻薬性鎮痛薬の使用(OR2.12)
・筋弛緩薬の使用(OR2.28)
・挿管困難
・術中覚醒の既往
・特定の手術(帝王切開、心臓、外傷、頭頸部手術)
・ブレイク
「天体観測しませんか」
・問診
・問診のタイミング
・退室までに一回
・24時間以内に一回、
・30日後に一回の少なくとも計三回の問診
・問診の内容
・眠る前、最後に覚えていることは何ですか?
・起きた後最初に覚えていることは何ですか?
・寝ている間に夢は見ませんでしたか?
・術中最も嫌だったことは何ですか?
・術中2番目に嫌だったことはなんですか?
・術中覚醒の予防
・麻酔深度のモニタリング
・end-tidal anesthetic concentrationguided (ETAC)
・bispectral index(BIS)
・術中覚醒の所見の早期発見
・血圧上昇、脈拍上昇、体動
・ヘッドフォンの使用
・健忘作用のある薬剤の使用
・ミダゾラムなど
・BIS vs ETACについて