2012年8月27日月曜日

地方会の予演会

「関西支部学術集会・予演会」


9月1日に開催される日本麻酔科学会・関西支部学術集会ですが、
当院より7名の先生が発表予定となっております。


・「低Kから術中VFに至った産婦人科症例。」
・「肋間神経ブロックで局所麻酔薬中毒の一例。」
・「挿管に伴う披裂軟骨亜脱臼の一例。」
・「肺胞蛋白症に対するECMO下両肺洗浄の一例。」
・「術中NOMI、術中血管造影で治療した一例。」
・「開胸状態、VF stormに対してPCPS使用し閉胸した一例。」
・「ダブルルーメン挿管下放射線治療した一例。」


発表される先生方、頑張ってください。


2012年8月22日水曜日

陰圧性肺水腫

ICU勉強会   担当:K先生

「陰圧性肺水腫」

・周術期の肺水腫の鑑別
  ・非心原性
    ・陰圧性
    ・アナフィラキシー
    ・急性肺傷害
    ・水の分布異常
    ・神経原性
  ・心原性
    ・左心不全
・疫学
  ・全身麻酔を受けた患者の1/1000
  ・抜管後・・・74%
    ・喉頭痙攣
    ・挿管チューブを噛んでる場合
    ・During initial airway management, 26%
    ・頭頸部癌 72%
    ・Ludwig’s angina, 14%
    ・喉頭痙攣 14%
・病態生理
  ・胸腔内に強力な陰圧が発生
   →右心系への静脈灌流増加
   →胸腔内血液量の増加
   →肺血管の透過性亢進
   →閉塞の解除により水分が再分布
・治療
  ・呼吸管理
    ・適切な呼吸管理
    ・十分な酸素化
    ・必要あればPEEP
    ・重篤なら挿管管理
  ・薬物
    ・利尿薬、吸入β
・適切な呼吸管理を行えば12-48時間で改善するはず。



2012年8月20日月曜日

BISモニター

初期研修医勉強会  担当:I先生

「BISモニター」

・BISとは
  ・bispectral indexの略。
  ・Aspect MedicalSystem社が開発した簡易脳波モニター。
  ・前額部の脳波を解析
  ・患者の鎮静度を0~100の数値で表す。
  ・BIS値の算出法は企業秘密
・BISの必要性
  ・鎮静度の目安としてMAC(EtSEV)では?
  ・MACを規定しているのは脳でなく脊髄
  ・MACは麻酔薬の脊髄への作用を見ている
  ・体動の有無は、意識の有無とは関係ない
  ・麻酔薬の脳への作用を見るには直接脳をモニターする必要がある
・BISの使い方
  ・BIS値を40~60を目安にする
  ・SQIにも注意を払う
  ・BISの値は5秒前のもの(解析に5秒くらいかかる)
  ・波形にも着目する
  ・BISが60以下でも覚醒してる可能性はある!
・BIS値の指標
  ・RBR(relative beta ratio)→BIS60~100で相関
    (30~47hzと11~20hzのパワー比の対数。)
  ・Synch Fast Slow→BIS60~100で相関
    (詳細不明)
  ・BSR(burst suppression ratio)→BIS0~40
    (後で詳しく。特にBIS0~25ではほぼこれのみ。)
  ・QUAZI→0~40
    (詳細不明)
・波形と麻酔薬の種類
  ・BISの波形は使う麻酔薬によってことなる
    ・GABAa受容体に作用する系
     →セボフルラン、プロポフォール、チオペンタール
     →GABAa系の脳波は睡眠時に近い
    ・NMDA受容体系
     →ケタミンなど
    ・ベンゾジアゼピン系
     →ミダゾラム、ジアゼパムなど

・ブレイク
「漫画の中の麻酔科医」

・BISと年齢。
  ・新生児では覚醒時でも徐波が主体(BISは低い)
  ・6ヶ月を過ぎる頃から睡眠紡錘波がみられる
  ・2歳前後からは年齢依存(振幅は成人の2倍以上)
    →BISは低くなる
  ・思春期から20歳代前半までは個人差あり
   (人によっては小児期のような高振幅)
  ・高齢者では脳細胞の減少、脳血管障害など
  ・25~55歳くらいが安定してるという意見あり
・BISの異常高値・低値
  ・麻酔濃度が不適当
  ・麻酔薬の分布範囲の変化・アーチファクトの混入
    →EMG, ECG, 電気メス,ペースメーカーなど
  ・鎮痛薬が十分に効いていないときの侵害刺激
  ・burst suppressionが出現する直前の脳波(paradoxical increase)
  ・強い侵害刺激の後(paradoxical arousal)
  ・覚醒時の低振幅(異常低値)



     ハートワークスでTEE勉強中。

術中覚醒

初期研修医勉強会  担当:I先生

「術中覚醒」

・術中覚醒の定義
  ・手術中、全身麻酔薬によって患者の身体は動かない。
    →その間の意識や感覚が働き術後もその記憶が残る状態。
・アメリカでは手術に関する訴訟の2%
  →賠償金額は平均8000万円くらい
・頻度:0.0068%~1%(小児は0.2~1.2%)
・術中覚醒の後遺症
  ・33~69%になんらかの精神的症状
  ・精神症状を来した患者の71%がPTSDを発症したとの報告も
・術中覚醒を引き起こす麻酔のunder doseの原因
  ・麻酔操作のミス
  ・十分量の麻酔が安全でないとき
  ・患者の体質による個体差
   →GABA受容体の反応性は個人差が大きい。
   →プロポフォール麻酔では注意。
・リスクファクター
  ・ 女性(OR3.08)
  ・TIVA(OR3.20)
  ・麻薬性鎮痛薬の使用(OR2.12)
  ・筋弛緩薬の使用(OR2.28)
  ・挿管困難   
  ・術中覚醒の既往
  ・特定の手術(帝王切開、心臓、外傷、頭頸部手術)

・ブレイク
「天体観測しませんか」

・問診
  ・問診のタイミング
     ・退室までに一回
     ・24時間以内に一回、
     ・30日後に一回の少なくとも計三回の問診
  ・問診の内容
     ・眠る前、最後に覚えていることは何ですか?
     ・起きた後最初に覚えていることは何ですか?
     ・寝ている間に夢は見ませんでしたか?
     ・術中最も嫌だったことは何ですか?
     ・術中2番目に嫌だったことはなんですか?
・術中覚醒の予防
  ・麻酔深度のモニタリング
  ・end-tidal anesthetic concentrationguided (ETAC)
  ・bispectral index(BIS)
  ・術中覚醒の所見の早期発見
  ・血圧上昇、脈拍上昇、体動
  ・ヘッドフォンの使用
  ・健忘作用のある薬剤の使用
  ・ミダゾラムなど
・BIS vs ETACについて


2012年8月15日水曜日

フィードバックカンファレンス

フィードバックカンファレンス  担当:H先生

「7月の症例振り返り」

・術後再々挿管となった呼吸器外科の1例
  →陰圧性肺水腫?
  →2回目の再挿管に至った原因は???

・メトヘモグロビン血症の1例
  →10年来の原因不明のHOT患者さん。
  →なぜか血液ガスはフォローされていなかった。
  →整形の手術。
  →妙にSpO2が低い。
  →血ガスとってみるとメトヘモグロビン異常高値。
  →輸血+メチレンブルー。
   →改善。
  →原因は???
  →20年前から内服しているレクチゾールが怪しい。
   →中止。
  →HOT離脱。
  
・心破裂(blow out)+大動脈解離の1例。




  3D TEE

2012年8月7日火曜日

外傷患者と輸液


ICU勉強会  担当:E先生

「外傷患者と輸液」

Immediate versus delayed fluid resuscitation for hypotensive patients with penetrating torso injuries.
Bickell WH, et al.  NEJM 1994

ちょっと古いですが。。。

・体幹部の穿通性外傷
・血圧低下(収縮期圧<90 mmHg)を認めた598例
・RCT(奇数日と偶数日で振り分け)
  ①病院前からどんどん輸液(RCC投与も) 
  ②手術室で全身麻酔導入するまでは最小限の輸液
・2群での死亡率に差があるか?
・除外症例:手術必要としなかったもの

・非早期輸液群でプロトコールを逸脱したのは22人
・598人中70人が手術室に入る前に死亡
・手術中の輸液量に差は無かった

・結果
  ・総輸血量(RCC Plt FFP)に差は無かった。
  ・早期輸液群死亡率vs非早期輸液群死亡率:38% vs 30%
    →有意差あり(RR:1.26(95%CI 1.00~1.58))
  ・手術開始までの平均輸液量は
     ・病院前:870ml vs 92ml 
     ・病院到着後:1608ml vs  283ml
  ・PT・APTTも早期輸液群のほうが悪化

Prehospital Intravenous Fluid Administration is Associated With Higher Mortality in Trauma Patients: A National Trauma Data Bank Analysis  
Elliott R. Haut, MD et al. Annals of Surgery  2011

・出血性ショックで輸液が有害となる理由
  ・凝血塊がはじけ飛ぶ?
    →血圧低下により一時的に止血
    →輸液による血圧上昇で再出血する
  ・搬送時間が長くなる(止血処置が遅れる)
  ・「現場でいろいろやる」よりも「とにかくすぐ運ぶ」

・National Trauma Data Bank:NTDBに登録された外傷症例
  ①静脈路を確保された外傷患者
  ②静脈路確保されていない外傷患者
・両群について死亡率に差があるかを後方視的に検討
・データに漏れの無かった311,071人
・病院前静脈路確保と死亡率の相関について検討

・静脈路確保群の死亡オッズ比は1.11(95%信頼区間1.06-1.17)
・病院到着時死亡例を除外しても・・・
  →静脈路確保群の方が有意に死亡率が高かった
  →死亡オッズ比1.17 (95%信頼区間1.11-1.23)

・頭部外傷患者で血圧低下が起こると予後が悪化する?
  ・頭部外傷症例(10,909人)
  ・病院到着前に静脈路確保を行うと死亡リスクが34%増大
  ・オッズ比1.34:95%信頼区間1.17-1.54
  ・しかもGCS 9点未満の患者群
  ・最重症頭部外傷患者群(GCS 9点未満かつ頭部AIS 3-5点)
  ・いずれも輸液で転帰が悪化

・静脈路確保が行われた症例は行われなかった症例よりも死亡率が高い。

・この研究の限界
  ・「静脈路を確保したかどうか」しか見ていない
  ・輸液の有無・量についてはわからない
    →輸液自体が悪いかどうかは不明
・搬送時間について調べていない
・輸液の有無よりも搬送時間が長いことが死亡率と相関している可能性。
・搬送時間などを調べて調整すれば輸液が有効な患者群が判明?
・病院前救護ではルーチンで静脈路を確保する必要はない

・EASTのガイドライン(2009年)
 ①体幹穿通性外傷患者
 ②受傷部位・受傷機転を問わず活動性出血が確認されない外傷患者
   →静脈内輸液の実施を差し控えるべき

・イスラエル自衛軍のガイドライン
  ・出血が制御されていない出血性ショック症例では
   ①意識障害
   ②橈骨動脈脈拍触知不能
   ③収縮期血圧80mmHg未満
  ・上記3項目のうち一つが確認されるまでは輸液を開始してはならない


・救急車で運ぶと予後が悪い?
  ・ロサンゼルスからの報告では・・・
    ・重症外傷患者
    ・救急隊が搬送した症例vs個人の乗用車で搬送された症例
    ・個人搬送の方が生存率が高い
    ・重症度が高い群(ISS 13点以上)
      一般市民が搬送した方が外傷センター到着までの時間が短かった

・JATEC
  ・鋭的外傷・血管損傷の止血処置が完了するまで
  ・脈拍を触知でき、意識レベルを維持できる程度の輸液量に
  ・鈍的外傷や止血処置がすぐにできない場合はこの限りでは無い
  ・頭部外傷を合併する場合
  ・二次的脳損傷を防ぐために収縮期血圧を120以上に。



       当院5階より山側を望む

周術期口腔ケア

初期研修医勉強会  担当:N先生

「周術期口腔ケア」

・周術期口腔ケア
  ・平成24年度の診療報酬改定
    →周術期における口腔管理に管理料。
  ・術後誤嚥性肺炎等の合併症等の軽減を目的。
     ・VAP
     ・誤嚥性肺炎の予防
     ・口腔由来の感染症の予防
     ・口腔で起こる偶発症の予防
     ・動揺歯など挿管時に必要な情報の取得
・周術期口腔ケア
  ・術前:生理検査等の日と同日に実施
  ・術前:前日が土•日曜日ではない限り前日実施
  ・術後:オペ後約1週間前後に実施
・術前診察
  ・まずは問診から  
    ・主科のオペまでの現病歴
    ・既往歴
    ・内服歴
    ・アレルギー歴
    ・歯科治療歴
    ・かかりつけ歯科医院の有無
    ・歯科麻酔等の経験
    ・口腔内の主観的意見
  ・口腔内観察
    ・歯があれば、全ての歯の所見
    ・動揺度や感染所見の有無等
    ・口腔粘膜(歯肉、頬粘膜、舌)の所見
    ・口腔内だけでなく、顔貌所見等にも症状が出ることもある
      →初見時にさりげなく観察。
    ・口腔内に3ブロック以上あればパノラマXーpへ
  ・パノラマ撮影
    ・歯が植立している骨の状態もわかる。
      →ゾメタなどのケモでは重要!骨折等もわかる。
    ・1枚で済むうえ、根尖部の感染源の確認が可能。
      →詳細はデンタルX−pの方がベター。
    ・経時的変化の指標に。
    ・客観的指標が必要。
      →診察を行った者とケアを行う者が違うため。

ブレイク
 ・自己紹介
 ・茶道、乗馬、ヨット、ベリーダンス。

・歯周検査
  ・歯と歯肉の隙間の深さを測る。
  ・歯周病の重症度を測定。
  ・目盛りのついたプローブを隙間に差し込み測定。
  ・痛みはほとんどない。
  ・健康な歯肉では1~2mm程度
  ・歯周病に罹った歯肉では3mmを超えるような深さに
  ・重症例では10mmを超える。
・TBI
  ・専門的な歯磨き指導。
  ・Tooth Blushing Instructionの略。
  ・次回(手術前日)、までに自身で頑張って頂く。
  ・正しい歯磨き技術を身につけることが全ての予防に繋がる。
・周術期口腔ケアの流れ(初診)
  ・動揺度のチェック
  ・周術期管理について計画、文章作成。
  ・当日の様子を文章化。
  ・レントゲンの説明。
  ・次回予約、保険点数入力など
  ・1件にかなり時間を要する。
・周術期口腔ケアの流れ(前日)
  ・自身で行って頂いたケアが上手く行えているか評価。
  ・PMTCを行う。
     →Professional Mechanical Tooth Cleaning
  ・いわゆる歯石取り。
  ・縁上歯石、縁下歯石と種類がある。
  ・縁下歯石はIEを誘発するかも。
  ・PMTCを行うことで、動揺度がUPしてしまうことも
・周術期口腔ケアの流れ(術後)
  ・手術1週間前後に行う。
  ・ICU入室されている場合は、ベッドサイドでケア施行。
  ・歩行可能な場合は、外来でPMTC。
  ・口腔環境良好かつ術後順調の場合は、この日で終了ということも。
・VAP予防
  ・安価で簡便な方法で十分、VAP予防の効果がある。
  ・早い段階からの介入がより予後をよくする。




2012年8月4日土曜日

再開胸止血術

麻酔科勉強会  担当:M先生


「再開胸止血術」


・開心術後再開胸の問題点
  ・手術室は大抵忙しい時が多い。
  ・外科医は待てないと急かす。
  ・ICUからの移動、沢山のラインや輸血・輸液がぶら下がって大変
  ・手術室でライン整理にイライラ
  ・輸血・輸液について
    →再開胸術前には大量輸血・輸液を要求される。
    →開胸後に輸血・輸液しすぎて閉じにくいと言われる。
・再開胸となる場合
  ・ICU 滞在がながくなる
  ・大量出血、大量輸血は合併症を増やす
  ・人工呼吸期間延長
  ・低心機能
  ・周術期のMI, CI, 感染、腎機能低下
・再開胸の費用
  ・Cost analysis of re-exploration for bleeding
     after coronary artery baypass graft surgery
                        BJA 108(2): 216-22(2012)
  ・2005-8 CABG後の4232
  ・出血による再開胸127症例とコントロール254例を比較
  ・スウェーデンの3大学の心臓センターで単独CABGを受けた患者
  ・年齢、 性別、DMの有無、吻合数、BMI、センターを一致
    →結果
      ・プラビック内服者に多い(出血例の1/3)。
      ・ICU滞在が長い。
      ・人工呼吸期間が長い。
      ・輸血量が多い。
      ・MIは多いが胸骨感染は差がない。
      ・全費用:19642 vs 13350ユーロ。
        →再開胸患者 6290ユーロ多い (約47%増)
・対策
  →抗凝固療法は術前5日前に中止。
  →rFVIIaの予防投与。
     ・予防投与で得られる高価 VS 予防投与にかかる費用。
     ・高価だが強力に術後出血を止める。
     ・再開胸 のrelative riskを50%減らすという報告もある
     ・4人に一人は再開胸を免れる。
     ・輸血による合併症を防ぐ。
     ・血栓症を引き起こす可能性。
・再開胸止血術をした場合
  ・麻酔料はとれる?。
     →薬剤料、胸骨ワイアや縫合糸はとれる。
     →手術料はとれない。
・術者の影響は?
   ・確実な手技は心臓手術の予後に影響。
   ・術者の質の定量化は困難。
   ・患者間のばらつき。
   ・施設間のばらつき。
   ・患者の死亡率の決定の評価に術者のperformanceは 必須ではない。
   ・グラフト血栓や胸骨創し開、大量出血は術者の技量に負うのでは。
・Individual surgen’s impact on the risk of re-exploration
              for excessive bleeding after bypass surgery
            J Cardiothoracic vascular anesthesia vol 26 (4), 2012
   ・2006-2011の CABG単独の2001症例
   ・113(5.3%)が再開胸
   ・対象術者
      ・12名
      ・2名はpostresidency 2年、他は9年以上
      ・患者の割当はリスクや経験によらない
      ・術者はこの時点でstudy については知らない
      ・麻酔科医も評価対象
   ・再開胸に関する因子
      ・術者
      ・BMI
      ・GFR < 30ml/min/1.73m
      ・麻酔科医間では差はない
   ・出血部位がわかったのは73%
   ・再開胸率は術者間で1.4 - 11.7%
   ・再開胸症例
     →LOSやカテコラミン使用期間延長
     →ICU在室期間の延長をもたらす
     →縦隔炎による再開胸やstrokeには関係しない

   ・予定、緊急手術でも差がある
   ・OPCABでも従来の術式でも差がある
   ・12名 中6名に再開胸率が高い
   ・再開胸を行うと、人的、施設的損失、コストもかかる
   ・術前のプラビックスは再開胸因子として認められている
   ・クロピドグエル非内服患者、緊急手術患者で差がある
     →術者の技量が関係
   ・患者要因は20%,
     →IMAや静脈グラフトの枝、吻合部出血が原因となるのは50%
   ・今回も75%が出血源同定
      →術者の技量の問題
   ・術後出血は中央値600-800ml
   ・再開胸率が高い術者ほど出血量が多い
   ・1600ml以上の出血に関して
     →術者間に差がある
     →麻酔科医では差がない
   ・リスクは?
      ・男性
      ・BMI<25 kg/m2
      ・末梢血管手術の既往
      ・緊急手術
      ・GFR<30ml/min/1.73m2



      大血管手術。ROTEM使用中。