2013年7月24日水曜日

低流量麻酔

麻酔科勉強会  担当:O先生

「低流量麻酔」

・低流量麻酔
 →分時換気量以下の新鮮ガス流量で行う麻酔
・麻酔器の種類
 ・開放式
 ・半開放式
 ・半閉鎖式:低流量麻酔は主にこれ
 ・閉鎖式
・閉鎖式循環式回路の歴史
  ・1850's:再呼吸回路
  ・1917:ソーダライムの発明
  ・1980's:イソ、デス、セボ。環境問題への関心の高まり
  ・1986:カプノモニターの発明
・循環回路の仕組
  ・新鮮ガス流入
    →麻酔ガスが添加され呼吸回路へ
    →呼気回路から一部は余剰ガス排出装置へ
    →一部はカニスタを通り新鮮ガスと再び合流、呼吸回路へ。
・吸入麻酔薬の取り込み
  →肺胞内で平衡に達するまでは吸入麻酔薬それなりに必要
  →それ以降は代謝されないため必要量は減る
・低流量麻酔の利点と欠点
  ・利点:経済的、環境にやさしい
  ・欠点:回路内への有害物質の蓄積
      FGと吸入ガスの組成の不一致
・有害物質の蓄積
  ・窒素:大気から迷入する可能性
      ・FGと回路内ガス濃度の乖離が見られたら?
        →高流量に切り替えてみる
  ・メタン:消化管から発生、安全限界に達することはない。
  ・アセトン:飢餓状態に発生。安全限界にはまず達しない。
・ソーダライム関連
  ・乾燥したソーダライムと吸入麻酔薬で一酸化炭素の発生
    →デス>エン>イソ>ハロ>セボの順
    ・温度が高いと一酸化炭素発生しやすい
    ・高流量だと回路内が乾燥しやすいため起こる可能性。
      →低流量なら呼気の再利用が多く回路は乾燥しにくい。
・FGと吸入ガスの組成の不一致
  →ドレーゲル社の資料より
・麻酔科学サマーセミナーでデスの低流量麻酔特集してました。
  →紹介