2013年7月24日水曜日

デスフルランいろいろ

初期研修医勉強会  担当:T先生

「デスフラランいろいろ」

・麻酔薬の歴史
  ・1722:Joseph Priestleyが亜酸化窒素を発見
  ・亜酸化窒素がパーティーで流行
  ・1795:Sir Humphry Davyが鎮痛作用、二日酔い治療効果に気づく。
  ・1844:Gardner Quincy Colton, Horace Wells笑気で抜歯
  ・William Mortonがエーテル麻酔下に頸部腫瘍摘出術
    →1842:Crawford Longが同様の手術
  ・Sir James Simpsonがクロロホルム麻酔下に分娩
  ・1853:John Snowがクロロホルム麻酔下にヴィクトリア女王の分娩
  ・1929:Hendersonがシクロプロパンの麻酔作用を発見
  ・1950's:ハロタンの開発、臨床応用開始
  ・1960's:エンフルラン、イソフルラン、セボフルラン、
       デスフルランの合成
・歯科医師Horace Wellsの生涯
  ・1815:コネチカット州で出生
  ・1844:Coltonの抜歯ショーを見学する
  ・同年:友人の歯科医John Riggsを笑気麻酔下で抜歯
  ・1845:MGHでの公開実験失敗
  ・セールスマンになる
  ・1848:売春婦に硫酸をかけるなで異常行動あり収監
  ・1848:クロロホルム麻酔下に足を剃刀で切り自殺
・デスフルランの歴史
  ・1987:動物における安全性・有効性確認
  ・1988-91:欧米で第1-3相臨床試験
  ・1992:FDAが認可
  ・2007-8:日本で臨床試験
  ・2011:日本で認可
・物理化学的性質
  ・沸点22.8℃
    →室温で沸騰してしまう
    →特別な気化器が必要
      ・加圧機能付き、加温機能付き
  ・脂肪-血液分配係数が低い
・40分程度の手術だと・・・
  →開眼、従命、orientationつくまでの時間は明らかに早い。
・手術時間が長くなると?
  ・セボフルランは嚥下できるまでの時間が延長する
  ・デスフルランは延長しない
・気道刺激性の問題
・喘息患者では?
  ・犬の気管支平滑筋を弛緩させる
  ・モルモットの気管支平滑筋を弛緩させる
  ・摘出灌流ラット肺、アセチルコリン誘発気管支攣縮
・気管支拡張作用
  デス>セボ>ハロ=イソ
・PONV、コスト、地球温暖化への影響、環境半減期など