麻酔科勉強会 担当:N先生
「Post Operative Atrial Fibrillation (POAF)」
・POAFの発生
・CABG単独・・・30%
・弁形成・弁置換・・・40%
・両方・・・50%
・POAF発症のピーク
→70%がPOD2まで、94%がPOD6までに発症。
・POAFはlife threateningである!
・Morbidity ↑ Mortality↑
・術後塞栓症、stroke発症が3倍。
・Hemodynamic compromise
・心室性不整脈
・治療介入による医原性合併症
・POAFが病院リソースに与える影響
・入院期間が4-9日延長する。
・アメリカでは10,000-11,500ドルの余分なコストがかかる。
・POAFのリスクファクター
・70歳以上の高齢者
・AFの既往
・男性
・左室低心機能
・左房拡大
・弁手術
・COPD、CRF、DM、obesityもリスク。
・POAFのPathogenesis
・Pre-disposing factors
・Intraoperative factors
・Post-operative factors
・炎症
・活性酸素などなど
→心房の構造的基質に影響
→心房の電気生理学的基質に影響
→POAF
・POAFの予防
・β-blocker
・Indication class Ⅰ
・交感神経活動の抑制によりPOAF予防?
・術前に飲んでた人は中止しない!
・アミオダロン
・ARCH trial、PAPABEAR trialなど
・徐脈と低血圧が増える可能性。
・心房ペーシング
・その他には・・・
→Digoxin、CCB、Mg、スタチン、N-3脂肪酸、NSAIDS、ステロイド
・POAFの治療
・Rate control
→術後は交感神経系が亢進
→POAFのrate controlは難しい。
・Rhythm control
・カルディオバージョン
→血行動態不安定、急性心不全、心筋虚血のとき。
・抗凝固療法
・出血のリスク
→高齢、高血圧、出血の既往
・開始のタイミング
・POAF発症後48時間以降
・繰り返すPOAFの時
・まとめ
・POAFは頻度の高い合併症である。
・mortality、morbidityを増やす。
・塞栓、strokeのリスクが高まる。
・コストもかかる。
・POAFが起こったら
→血行動態不安定ならカルディオバージョン
→血行動態安定ならAV nodeブロックするクスリ。
・24時間以内にsinus復帰しなければ
→classⅢorⅠc抗不整脈薬+早期抗凝固療法を考慮。