麻酔科勉強会 担当:M先生
「NCPRアルゴリズム2015年ガイドラインを復習」
・JRCガイドラインでの初期評価
・早期産であるか
・呼吸・啼泣の消失
・筋緊張の低下
→いずれも認めない場合はルーチンケアへ移行する。
→清拭・保温しカンガルーケアなどへ
・蘇生行為の介入及び評価
・基本はABCアプローチ
・Air way
・Breathing
・Circulation
・評価は自発呼吸の出現と心拍数>100
・新生児の蘇生が必要となる頻度
・正期産時では誕生後10-30秒後に自発呼吸が開始される。
・85%が自然発生し
・10%が刺激により開始され
・3%に陽圧呼吸が必要となり
・2%に挿管管理が必要となり
・0.1%に胸骨圧迫や薬剤投与を要する
→約15%が何らかの補助が必要で5%では陽圧呼吸以上の介入が必要
・Apgar Score
・1952年ヴァージニア・アプガーにより考案されたスコア
・5つの項目×0-2点でスコアリング
・7点以上が正常
・4-6点が軽度仮死
・3点以下が重症仮死と判断される。
・出生後1分時および5分時に評価
・1分時スコアは出生時の仮死の有無の評価
・5分時は神経学的予後の判断指標。(<7 p=""> ・児の評価として簡便に使用できるが・・・
・チアノーゼはそもそも正期産時でも回復に数分かかる。
・神経学的予後の指標となるが個々の症例でかなり振れ幅が多い
・JRCおよびAHA/AAP/ILCORのガイドライン
→Apgar scoreのみで新生児の蘇生の評価を行うべきではない。
・1分値と5分値の比較による蘇生行為に対する反応性の評価としては有能
・蘇生行為のSTEP
・呼吸
・清拭・保温・刺激・吸引・気道確保
・羊水の清拭・保温による低体温の予防
・上気道吸引
・刺激
→足底をさする・背中をさするなど
→これ以上の刺激はかえって児に損傷をきたすため避ける。
・呼吸補助
・PEEP/IPAPを適宜行いサポートする。
・蘇生の介入は自発呼吸の有無と
中心性チアノーゼの有無および心拍数で判断
・その後のモニタリングはチアノーゼの度合いよりも
SpO2および自発呼吸の出現の有無および心拍数で評価する。
・目標等すべきSpO2
・出生後30秒の時点での自発呼吸の有無を評価
・心拍数>100で
・1分値>60
・3分値>70
・5分値>80
・10分値>90
・あくまで目標でありSpO2がうまく測定できない場合や
この値以上でも自発呼吸がなく
PR<100 p=""> ・呼吸回数は40-60/minを目標とする。
・FiO2は前述のSpO2を目標としつつ
・正期産であればRA
・早期産であれば 0.21-0.3で開始する。
→なるべく高濃度酸素は避けて開始。
自発呼吸の回復などがみられなければ適宜FiO2をup。
・圧は25-30前後までで
・挿管
・循環
・胸骨圧迫
・心拍数60/min 以下でcpr開始
・3:1で1サイクル2秒
・胸郭包み込み両拇指圧迫法にて行う
・胸骨下1/3を1/3へこませる
・薬剤投与
・Epinephrine 0.01mg-0.03mg/kg iv
・もしくは0.05mg-0.10mg/kg 気管内投与
・アルゴリズムで変わったこと
・評価に皮膚の色調がなくなった。
・心拍数の評価にパルスオキシメーターだけでなく
ECGモニタリングが加わった。
・パルスだと徐脈をオーバートリアージする可能性がある。
・ECGのほうが情報量が多い
・その情報を活用できるか不明
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