「ICU勉強会」 担当:M先生
「集中治療とTEE」
・ICUにおけるTEEの適応
→TTEではっきりとした情報が得られなくて、
TEEで得られた情報で管理が変わると「期待」できる患者のみ
・ICUにおけるエコーの重要性
・ICUにおいて、急激な血行動態が起こったときには、
まず心臓の動きを評価するべき
・急激な血行動態変化を伴うときには心臓の収縮能だけでなく、
拡張能も調べるべき
→TTEではダメなのか?
・TEE vs TTE
・TTEの後TEEを行い新しい所見が発見された確率:27-98%
・TEEの所見で血行動態が安定した症例:80%
・TTE所見を見えにくくする因子
・ドレッシングテープ
・挿管チューブ
・人工呼吸による過膨張
・気胸
・縦隔気腫
・TTEが失敗する因子
・体重増加>10%
・PEEP>15cmH2O
・胸腔ドレーン
・強心薬
・血管収縮薬
→心臓手術後ICUではほとんどの患者が上記条件を満たす。。。
・TTEの技術的進歩
・ハーモニックイメージ
・デジタル処理
→これらの進歩のおかげで
TTEによる心原性ショックの原因検索
・感度:100%
・特異度:95%
・他のデバイスではダメなのか?
・TEE vs 肺動脈カテーテル(PAC)
・セットアップからモニタリングできるまでの時間
・PAC:63分
・TEE:19分
・PACを留置している低血圧状態の患者
→63%がTEEによって状態が改善した
・心外術後でPAC留置している患者
→血行動態と所見が完全に一致したのはTEEのみ
・TEEの安全性について
・TEEはsemi-invasiveである
・ある程度の修練をつんだ医師が行えば
「ほとんど」合併症は起きない。
・7200例の心臓血管手術で死亡率は0%、
その他の合併症発生率は0.2%であった
・結局のところ
・「TTEではっきりとした情報が得られなくて、
TEEで得られた情報で管理が変わると「期待」できる患者のみ」
がICUにおけるTEEの適応であろう。