ICU勉強会 担当:K先生
「潰瘍予防」
・ストレス潰瘍の機序
・重症疾患
→腸管内循環不全
→HCO3分泌低下
→胃粘膜血流低下
→腸管蠕動低下
→胃酸の胃内停滞
→急性ストレス潰瘍の発生
・ストレス潰瘍予防の適応
・次の項目のうち一つ
・凝固異常(血小板数<5万orINR>1.5 APTT>正常値の2倍)
・48時間以上の人工呼吸
・上部消化管出血or潰瘍の既往
・外傷性の脳損傷・脊髄損傷・熱傷(対表面積の35%以上)
・次の項目のうち二つ
・敗血症
・ICU滞在が1週間以上
・潜血陽性が6日以上
・ステロイド治療(ハイドロコルチゾン250mgかそれと同等)
・PPIとH2RAの作用機序
・胃潰瘍診療ガイドライン
・非ピロリ胃潰瘍→PPI第一選択肢
・PPI vs H2blocker
・H2RAの方が出血率が高かったという報告
・SSCG2012ではH2RAよりPPI推奨
・ストレス潰瘍予防薬のデメリット
・PPIとC.difficile感染症
→毎日PPI or H2RA投与でCD感染発症率が上がるという報告
・潰瘍予防薬とHAP
→PPIはH2RAと比較してHAP発生率が高いという報告
・PPIと骨折リスク
→PPIの使用で股関節骨折のリスクが上昇するという報告。
・使用歴がなかければリスク上昇
・PPI中止後2年以内はその傾向が続く
原因は???
・小腸からのCa吸収低下説
・PPIが破骨細胞の活動を促進する説
・経管栄養開始後のストレス潰瘍予防は必要?
・経腸栄養あり:①潰瘍予防薬の効果がない可能性
②肺炎の副作用がある可能性
・経腸栄養なし:①潰瘍予防薬の効果あり。
・アスピリン内服中患者の一次予防は?
・エヴィデンスレベルの高い報告がない。
・急性期は必要だろうが慢性的長期投与は必要ないだろう。