「ハイリスク患者における抜管後の予防的HFNCvsNIV」
・HFNCの研究
→比較対象が通常の「酸素療法」の場合と「NIV」の場合の2種類。
→抜管後の「予防」の場合と、呼吸不全の「治療」の場合の2種類。
・HFNCでは「予防」に関する研究が多い?
・予防的NIV
・これまでに2つのメタアナリシスで有効性が示されている。
→ある程度のエビデンスはあると捉えて良いだろう。
・ただしメタアナリシスはないような。
→ハイリスク患者での予防という意味ではコンセンサスを得ている。
・予防的HFNC
・2014年のAJRCCM、2016年のJAMA
・それぞれICU一般ローリスク患者を対象
・HFNCは酸素療法と比較して
酸素化の維持や再挿管率の低下などを示した。
・2015年のJAMA
・心外術後患者の術後低酸素に対するNIVとの比較での
非劣勢を示した。
・同じく2015年のICM
・肥満患者で通常酸素療法と比較して有効性を示せなかった。
・ハイリスク患者の抜管後再挿管「予防」に対しての「NIVとの比較」は?
→スペインの3つのICUで行われたRCT(PROBE法)、非劣性試験。
P:12時間以上挿管された患者で抜管が予定されたハイリスク患者
I:HFNC群290名(抜管後24時間使用)
C:NIV群314名(抜管後24時間使用)
O:Primary;72時間以内の再挿管率
→結果
・Primary:再挿管率はNIV群19.1% vs. HFNC群22.8%と非劣性
・再挿管理由が非呼吸関連のものを除いても同様の結果
・実際にNIVを装着した時間は14時間(IQR 8-23)
18時間以上装着できなかったものが40%
・Secondary:抜管後呼吸不全率とその理由、再挿管理由、
再挿管までの時間、ICU/入院期間、死亡などに有意差なし
・治療的HFNC
・2015年のNEJMに報告あり。
・2015年のICMでHFNC粘りすぎたら予後悪いという報告もあり。)
→治療的HFNCの立ち位置はまだ定まってはいない。
→治療的HFNCを通常の酸素療法とNIVとどう使い分けるのかはまだわからない。