「アセトアミノフェン」
・アセトアミノフェンの歴史
・1877年、Morse(米)がはじめて合成
・1887年、von mering(独)が鎮痛薬として臨床使用
・1953年、処方薬として発売
その後、忘れられる
・1940年代、アセトアミノフェンがアニリド系の代謝産物と判明
・1955年、小児用のTylenol発売
・作用機序
→実はよくわかっていない・
・ペルオキシダーゼ阻害作用説
・AM404説
・Cox-3阻害作用説
・薬物動態
・IVもoralも投与直後以外は血漿中濃度の推移同様
・しかし、CSF中濃度(効果部位?)はIV, oral, rectalの順にピーク。
→IV: 2h後, oral: 4h後, rectal: 6h後
・肝臓での初回通過効果の有無
・投与直後の急激な濃度上昇→濃度勾配によるCSFへの受動拡散
・坐薬は以外と時間かかる(便やpHの影響?)
・効果のほどは?
・術後痛に対する単回IV投与に関するメタアナリシス
→4時間後も50%以上の鎮痛が得られているのは、
アセトアミノフェン37% vs プラセボ 16%
・オピオイド使用量減少
・しかしオピオイド関連の副作用には有意差なし
・肝障害について
・CYP2E1による代謝産物NAPQI
→グルタチオン抱合され排泄
→グルタチオンが枯渇すると肝障害
・肝障害→炎症→さらなる肝障害?
・飲酒→CYP2E1誘導→NAPQI増加
・低栄養→グルタチオン不足
・150mg/kg以上で肝障害の可能性 350mg/kg以上で重篤な肝障害
・慢性肝疾患(肝硬変含む)でも4g/日までなら
問題ないとする報告が多い。
→14日以上投与する場合は2-3g/日にするべき。
・治療
→活性炭、1h以内なら胃洗浄
N-アセチルシステイン(グルタチオン前駆体)
TAVI症例も増えてきました。