2011年12月3日土曜日

多発外傷におけるMTP

麻酔科勉強会 担当:Y先生

多発外傷におけるMTP(Massive Transfusion Protocol)について

・術中心停止の原因としての出血性ショック
・危機的出血に関するガイドライン
2007年・日本麻酔科学会
2010年・産科的危機的出血ガイドライン→産科的DIC対応
・循環血液量の100%以上の出血でFFP投与
→外傷では遅すぎる可能性。
・血液希釈によりPT、APTTは早期に延長する。
・血小板は脾臓ががんばって放出するのでそれなりに持つ。
→脾破裂、脾摘などでは要注意!
・貧血と血小板機能
→貧血の改善により血小板粘着能が上昇する。

・外傷における「死の三徴」
→アシドーシス、低体温、凝固異常
・DCS(Damage Control Surgery)について
→まずは「死の三徴」を回避する。
・TAEでは殿筋の壊死のリスクあり。
・Fluid Resuscitation
→RCC:FFP:PC=1:1:1戦略、イラク戦争が輸血戦略を変えた?
→血圧をあげすぎない。
・濃縮製剤の使用(フィブリノゲン、フィブロガミン、ノボセブン)
・抗線溶薬の使用

・外傷と凝固異常について
・TF放出→Tb形成→DIC
・組織低灌流→プロテインC活性化→全身的抗凝固状態
・血液希釈による希釈性凝固障害
・外傷と低体温
・体温32℃以下では救命は見込めない。
・代謝性アシドーシスと凝固活性について

・多発外傷での到達目標
SBP、尿量、CVP、Hb、Plt、PT、APTT、体温、BE、Lac